今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

ファザーグース

2015-06-13 10:08:51 | 物語
わたしら全部で11羽。
アヒルがガーガー歌ってた。

そこへコンドルやってきて
「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみーよー…。
10羽だ。


わたしら全部で10羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」
再びコンドルつぶやいた。

ひーふーみーよー…。
9羽だ。


わたしら全部で9羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみーよー…。
8羽だ。


わたしら全部で8羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみーよー…。
7羽だ。


わたしら全部で7羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみーよー…。
6羽だ。


わたしら全部で6羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみーよー…。
5羽だ。


わたしら全部で5羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみーよー。
4羽だ。


わたしら全部で4羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふーみー。
3羽だ。


わたしら全部で3羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひーふー。
2羽だ。


わたしら全部で2羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」

ひー。
1羽だ。


わたしら全部で1羽だよ。
アヒルがガーガー歌ってた。

「よーく、数えてみるんだな」


アヒルはガーガーもう歌わない。


そうしてコンドルいっちゃった。
アヒルのところへいっちゃった。


日野川河口の釣り人

ボールが一つ。

2015-06-12 11:41:17 | 「かれん」
庭の隅に
遊び終わったボールが一つ。
あの子が休めば
ボールもお休み。

庭の隅に
お休み中のボールが一つ。
まだまだ日向は
むしむし暑い。

ボールのようなお日様
西の空に落ちたなら
あの子はそろそろ動き出し
ボールも一緒に動き出す。

ボールのようなお日様
西の空に消えたなら
あの子はそろそろ引き上げて
遊び終わったボールが一つ。

庭の隅に
遊び終わったボールが一つ。
あの子が休めば
ボールもお休み。

庭の隅に
お休み中のボールが一つ。
まだまだ空には
きらきらお星。


朝の皆生海岸(鳥取県米子市)

小さなわんこと大きなわんこ

2015-06-10 10:14:02 | 「かれん」
小さなわんこに会った。
私がとっても大きく思えた。

「おうちに帰って
おうちに入れなかったどうしよう」。

おうちに帰って
おうちに入ると
おうちはいつもの大きさだった。

大きなわんこ会った。
私がとっても小さく思えた。

「おうちに帰って
おうちの階段上れなかったらどうしよう」。

おうちに帰って
おうちの階段上ると
おうちの階段はいつもの高さだった。

小さなわんこに会った。
大きなわんこに会った。

大きくなったように思えても
小さくなったように思えても
私の体は同じまま。

けれど心は大きくなった。
そんなことを知って
ほんの少しだけ。


「ロック」さんと「かれん」

だって…

2015-06-09 18:10:52 | 気持ち
笑って過ごした。
だって楽しかったから。

けれど
誰もが知っていた。

それぞれの胸の奥に
悲しみが宿っていることを。

笑って過ごした。
だって楽しかったから。

だから
誰もが知っていた。

悲しみを胸に
それぞれが歩み出したことを。

窓を開けた。
涼しい風が入ってきた。


笑顔の「かれん」

アプリコット色のバラ

2015-06-08 09:51:22 | 自然・植物
数年前
コンサートの帰りに
嬉しくなって買った
アプリコット色のミニバラ。

赤でも
黄色でもなく
アプリコット色。

なぜなら
気持ちも
そんな色だったから。

しばらく鉢で楽しみに
庭へと植える。

白でも
ピンクでもなく
アプリコット色。

あの日の想いを
つぶやくように
小さな花いち綸。


ミニバラ〈バラ科〉

ブループラネット

2015-06-07 20:14:22 | 自然・植物
ブループラネット。

風はそよ吹き
聞こえてくるのは
波の
寄せては返す音。

ブループラネット。

風はそよ吹き
聞こえてくるのは
少年の
ボールをつく音。

ブループラネット。
ブループラネット。
ブループラネット。

恋人のように
きみを呼びたい
夕まぐれ。

ブループラネット。
ブループラネット。
ブループラネット。

恋人のように
きみに抱かれたい
夕まぐれ。



皆生海岸の夕景(上)と日野川河口の夕景

被爆樹

2015-06-06 15:54:46 | 自然・植物
美しい新緑が彩る
広島城内。

その中に被爆をしてなお
命をつないだ樹がある。

ヤナギ科のマルバヤナギ。
葉が丸っぽいことから
名づけられた。

爆心地から770メートル。
その周りにあった本丸など
城の建物はすべて吹っ飛んだ。

けれど
この樹は耐え抜いた。
他に桜やエノキ、ソテツなどの
被爆樹が街を彩る広島の街。

時に歩みを止めて
これらの樹々に尋ねたい。
我々の歩んでいる道は
間違っていないか否かと。

時に歩みを止め
静かにその下にたたずんで。


マルバヤナギ〈ヤナギ科〉

犬と月と

2015-06-05 11:17:11 | 「かれん」
2日ほど出かけて
夜、帰り着くと
犬の声。

「ただいま」
「おかえり」

公園に連れていくと
走り回る犬の向こう
山の端が明るく
輝き始める。

漆黒の世界に
姿を現した
黄金色のもの。
丸い大きな月。

どこで見ても
同じ月だけど
ここで見る月が
私の月。

「だたいま」
「おかえり」


大山に昇る月

ホップ

2015-06-04 11:04:49 | 食べ物
ビールを密造しようなど
考えてはいないが
昨年、ホップの苗を植えてみた。

するとどんどん蔓を伸ばし
隣にあったチャボヒバの木に絡みつき
ついに頂点まで達した。

すっかり刈り込んでおいたけど
また目を伸ばし始め
こんどはそれが数か所も。

ビールを密造しようなど
考えてはいないが
確実にホップの
コロニーは広がっている。

そこで
ホップの効用について調べてみた。

乾燥させた
ホップの実はお茶になり
安眠効果や
女性に良いホルモン効果あるとのこと。

必要なものは
無意識に選んでいるのだろう。
今年はティーでいただこう。


ホップ〈クワ科〉

おもちゃ

2015-06-03 09:55:32 | 「かれん」
くわえて走り
がじがじ噛み
ぶるぶる振り回し
ひょいっと投げ…。

一つのもので
存分に楽しむということを
教えてくれるわんこ。

何度でも
それを繰り返しながら。

一つのものに
とことん付き合うということを
教えてくれるわんこ。

今目の前に
あるものを面白がり。


新しいおもちゃで遊ぶ「かれん」

南の島のハミング

2015-06-02 09:32:48 | 気持ち
いつもより
30分早く起きる。

いつもより
30分早く散歩に行く。

いつもより
30分早く帰ってくる。

いつもより
30分早く
朝食の用意をしながら
南の島に暮らす
幸せそうなおばさんが
太陽の降り注ぐ浜辺を
気持ちよさそうに歩きながら
ハミングしている歌を
頭の中のスクリーンで
楽しんでいたい朝。


日野川河口の朝日

森の詩

2015-06-01 09:44:03 | 自然・植物
子どもたちを遊ばせたい母
散策を楽しみたい若い女性
犬を走らせたい中年の夫妻
デート中のカップル。

日曜の遅い午後に
森の公園に
やってきた人々。

森は誰にも笑ってる。
木漏れ日を輝かせながら。
それを知って
人々は訪れる。

森はいつでも笑ってる。
葉や小枝を震わせながら。
それを知って
人々は訪れる。

一人で
あるいは
好きな人たちと。
ともに笑顔になりたくて。


森の道(大山)