自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
あればあったでよいが
それがすべてではなく・・・。
なければないで寂しいが
それがすべてではなく・・・。
物の持ちようではなく
きっと、心の持ちよう。
アスチルベ〈ユキノシタ科〉
copyright Maoko Nakamura
揚げたての
アップルパイを食べる。
1個180円。
皮はパリパリで
中のリンゴソースは
とろとろ熱々。
パリパリの皮が
思いのほかおいしい。
その皮を少しずつかじって
リンゴソースに到達し
熱々のソースで
舌を火傷しないように
真剣に格闘する。
見れば隣の席の若者も・・・。
同じ目的、同じ喜び、同じ苦労。
互いの孤独な作業。
なんだかおかしくて
なんて素敵なひと時だろう。
サルビア・ファリナセア〈シソ科〉
copyright Maoko Nakamura
人は
歩きながら
歩き方を学んでいく。
いつの時代も・・・。
そして誰もが・・・。
ネメシア〈ゴマノハグサ科〉
copyright Maoko Nakamura
「平成」という文字が
テレビ画面に映り出され
「昭和」から「平成」になった。
ついこの前のような気がするが
あれからもう23年。
先日、
地域の子どもたちの
チマキを作りの
お手伝いをした。
一緒にお手伝いをした
保育士のたまごさんは
平成生まれのお兄さん。
平成生まれの人たちが
少しずつ社会で活躍を始め
少しずつ昭和が遠くなっていく・・・。
「平成」。
和紙に書かれた文字を見たのは
ついこの前のような気がするが
あれからもう23年。
黄色いバラ2種〈バラ科〉
copyright Maoko Nakamura
4月から11の日に
行っている募金活動。
何らかの役に立てばと
そして
自らの中で
風化させないためにと
参加する。
大きな手にまじって
お金を入れてくれた
たくさんの小さな手。
その手が大きくなる頃には
どんな世の中になっているのだろう。
私は何をすべきだろう。
アゲラタム〈キク科〉
copyright Maoko Nakamura
要らないものを捨てて
溜まったホコリをはたいて
こびりついた汚れをこすって・・・。
さっぱりした心で
あなたの言葉を聞けば
和音のように響きあう。
要らないものを捨てて
溜まったホコリをはたいて
こびりついた汚れをこすって・・・。
不協和音を感じたら
時々、心の大掃除。
要らないものを捨てて
溜まったホコリをはたいて
こびりついた汚れをこすって・・・。
あなたのやさしい言葉に
心からありがとう。
ロベリア〈キキョウ科〉
copyright Maoko Nakamura
今はだれも住んでいない
おばさんの庭の
バラをもらって家の庭に植えた。
春をとっくに過ぎてからの
植え替えだったので
ちゃんとつくか心配したが
新しい茎が出てきて
すくすく育ってくれた。
そして
姉たちが来た日に花が開いた。
「久しぶりだなあ」とつぶやくように。
バラの種類はわからない。
どこか懐かしい感じのする
香りのよいこのバラを
おばさんの名前にちなんで
「マダムシルク」と呼ぼう。
バラ〈バラ科〉
copyright Maoko Nakamura
いつもより随分早く
目が覚める。
それでも外は
もう明るい。
暑くもなく
寒くもなく
楽に布団から出られる。
大地に気が
満ちてきたのだろうか。
「今日から夏」。
そんな声がした。
ヤロウ〈キク科〉
copyright Maoko Nakamura
3月の終わりの日
夕暮れの駐車場で
呼ぶ声がする。
赤い車から降りてきたのは
その日で退職のTさんだった。
初めて見るスーツ姿。
赤い車は
自分へのごほびだという。
寝泊まりできるよう
車体はちょっと長め。
「あっという間だった?」と聞くと
「いや~、長かった」というお返事。
あれから二月。
赤い車は
どこを走っているのだろう。
彼の新しい人生の・・・。
オリーブ〈モクセイ科〉
copyright Maoko Nakamura
テーブルの蒼いビンに
枯れたバラが一輪。
ぐったりしおれ
香りも消え失せ・・・。
それでもなぜか捨てられず。
テーブルの蒼いビンに
散ったバラが一輪。
カサカサになり
艶も消え失せ・・・。
それでもいまだ捨てられず。
テーブルの蒼いビンに
誇らしげなバラが一輪。
すっかり枯れたバラが一輪。
フレグラントオールドピンク〈バラ科〉
copyright Maoko Nakamura
「何して遊ぶ?」
「何して遊ぶ?」
遊ぶ子らに日は高く
「ワンワンワン・・・」
僕も入れてと犬が鳴く。
源平小菊〈キク科〉 キリン草〈ベンケイソウ科〉
copyright Maoko Nakamura
日が昇り日が沈み・・・
大地や木々が芽を吹き・・・
風が吹き雨や雪が舞い・・・
産まれてやがて旅立ち・・・。
繰り返し生じる
不思議な営みの力を
人は神と呼んで敬った。
神は
木や石やあらゆる自然に宿り
鳥や蛇やあらゆる動物に宿り
竃や湯やあらゆる場所に宿る。
神を想うとき
人は
小ささを知り
大きなものに敬い仕える喜びを知る。
紫露草〈ツユクサ科〉
copyright Maoko Nakamura
今が
こんなにも美しいことを
教えてくれる
一輪の花。
今が
こんなにも愛しいことを
教えてくれる
キミの笑顔。
気づくことでやってくる幸せ。
今、幸せ。
ローダンセマム〈キク科〉
copyright Maoko Nakamura
雨上がりの午後
何か落ちてはいないかと
ぶらぶら出かける。
道の先に見える
「あれはなんだ」と
近寄って
拾い上げてみると
自分のカケラ。
手に取るものの
どれもこれも自分のカケラ。
アストロメリア〈ユリ科〉
copyright Maoko Nakakura
あなたはどこに?
神となって
鎮守の森に・・・。
あなたはだれ?
だれもあり
だれでもなく・・・。
あなたはどこに?
いのちとなって
体の中に・・・。
あなたはだれ?
だれでもなく
だれでもあり・・・。
遠い昔も
今この時も・・・。
ハニーサックル〈スイカズラ科〉
copyright Maoko Nakamura