Aおばさん 2020-06-12 10:15:11 | 人 子供の頃に里子に出されたAおばさんは、大人になって、一度だけ、それはそれは楽しみに汽車に乗って本当のお母さんに会いに行った。けれど、それきり、もう会わず、それきり、本当のお母さんのことは言わなくなったという。そして、もうどこに行かず、今の家でこつこつと働きながら静かに暮らした。遠い昔に母から聞いたそんなことがなぜか思い出される梅雨入りのころ。川面