時の流れから
とり残されたように
住宅街の片隅にある古い喫茶店
なんとなく なんとなく
いつも気になっていた
散歩の途中にある喫茶店
行きつ戻りつしても
入ったことがない
入口を入るとタイムスリップして
戻れなくなりそうな
そんな気がして
今日は思い切って古い扉を押した
若いオーナーが趣味で開いている喫茶店
ランチはホットサンドとコーヒー
わずかにバジルの香りのするホットサンド
豆から挽いたコーヒー
時はやはり過去へもどった
コーヒーの一口
あたたかなサンドイッチが
私を今へと押し返す
レトロな喫茶店には
懐かしさと優しさがあった
by 紫苑