ヘクソカズラ

　花屋のアモーレフィオーレのＡ子さんが街角で外売りしていた時から愛用していたかわいらしい黄色の車が1月に追突され廃車になってしまいました。
代わりの車になにか花を描きたい、何の花にしようとＡ子さんはずっと言ってました。
いろいろ考えたけど、ヘクソカズラにしようかなと聞いたのはいつだったでしょう？
えーっ、ヘクソカズラ？　花はかわいいけど、名前がわるいね、といろいろ候補をあげて、私のお勧めはヘビイチゴ（←かわいいけど、名前がわるいの同じ？）

すこしたってから美大卒の知り合いが描いてくれることになったと、とても楽しみにしているようでした。

昨日「できあがったから、見て」というので、見てきました。



反対側、



かわいくて楽しいですね。それに目立つ～。

「ヘクソカズラを選ぶって変わってる」って言ったら、「万葉集にも出てくるのよ。」
「あら、そう。その時代はなんて呼ばれていたの？」と聞いたら、Ａ子さんはネットに向かってましたが、すぐに「クソカズラ」。
あらあら、ヘクソカズラよりひどいかもね。
さて、歌は
「かはらふぢに　延（は）ひおほとれる　屎葛（くそかづら）
絶ゆることなく宮仕へせむ」（高宮王）
「さいかちの木に、しつこく絡みついているヘクソカズラ、
それと同じように私は今の役所勤めをしつこくいつまでも続けていこう」くらいの意味でしょうか。高宮の大君さん「いやがられたって、しがみついて勤め続けるぞ」と自嘲しながら開き直ろうとしてると私は解釈しました。そうです、開き直りも時に必要です。

ヘクソカズラをくさいと感じるのは人さまざまのようです。感じないひともいるようです。（http://www.geocities.jp/kinomemocho/sanpo_hekusokazura.html）
英語の名で呼ぶとイメージが違ってくるかもしれないと調べてみたら、
Skunkvine　スカンクの蔓（植物） Stinkvine　悪臭を放つ蔓（植物）でした。

ちょっとくせはあるけど、逞しく、かわいい花を咲かせ、リースにひと味添えるシックな実をつけるヘクソカズラ。
ひとりで仕入れから配達まで店を切り盛りするＡ子さんは飾り気のない野草の花のようなひと。これからの時間をヘクソカズラの車で生き生きと楽しく仕事をしてほしい。

今日明日、めぐちゃん便りはお休みです。

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２０１３年１１月２３日（土祝）11：00～15:00
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