まいぱん日記

身近なあれこれ、植物のことなど

ツバメのヒナをバッタと鈴虫で育てた思い出 

2024年09月04日 | 生き物
9月になって、ここらから巣立ったツバメたちは仲間たちと合流したでしょうか。
さて、ウィキペディアには巣から落ちたヒナについてこんなことが書いてあります。「落ちているツバメのヒナを拾って人間が育てることはとても困難であるし、野鳥なので日本での飼育は鳥獣保護法によって禁じられているが、保護のために許可を得て飼育することは可能である。」

私は子供のころから生き物がすきで、電車通学をしていた中学生のとき駅でおちているツバメの小さな裸の子を拾ったことがあります。学校へいって、理科の先生に見せたら、そだてるのはむりといわれました。羽のはえていないツバメの子はむりかもしれませんが(スズメの子は育てられます)、羽の生えたツバメのヒナなら育てたことがあります。そのことを書きますね。

ずい分前のことになりますが、車の通る道路に落ちて、ひかれそうになっているツバメのヒナを拾いました。羽のはえたヒナでした。ツバメのヒナを育てるのがむずかしいのは、生餌だということもあります。
私は何を餌にしたかというと、まず家にたくさんいる鈴虫でした😵 何百匹といたし、鈴虫がかわいそうというよりツバメのヒナを生かしたい気持ちが強かったのでしょうね。また職場が人の出入りが少ない夏休みで、すぐ前の草原(くさはら)にカマキリやバッタがいっぱいいたからです。草原で昼休みに協力してくれる同僚と虫取りにはげんでヒナにあげました。鈴虫もバッタも大きく育っているそんな時期にツバメは子育てをしている、考えてみれば当たり前のことですね。家で鈴虫、職場でバッタ、というわけで私はツバメのヒナを連れて家と職場を電車に乗って往復していたのですから、なにをかいわんやであります。

鳥のヒナは、特にもう羽の生えたヒナは人間に対して恐怖心をいだいて、逃げようとするのがふつうではないでしょうか。ところがツバメは差しだした鈴虫を、バッタはごわごわの手足ごとぱくぱくとよく食べました。でもこうして育てたら、ヒナは人間との距離を縮めて、エサをねだってくるかというと、ちがうんです。ツバメのヒナは差し出した虫は遠慮せずに食べるけど、ねだるようなことはありませんでした。
小さいながらツバメのヒナのまわりには必要以上に人間を立入らせない空気があるのでした。幼いながら野生の尊厳とでもいったものをツバメのヒナはもっているのでした。

ヒナは大きくなると夏休みで人の少ない広々した職場の部屋を飛び回るようになりました。もうじゅうぶんに外でやっていけるのではないかと判断した(それでも心配はつきませんでしたが)とき、私たちは外に放すことを決心しました。
同僚と職場の裏で見送るなか、私の手から飛び立った子ツバメは上空で何度も何度も旋回して消えていきました。
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