光丘真理さんのノンフィクション第二弾です。(ほかにも書かれていますが)
生まれつき膝から下のない「両下肢欠損」だった香西宏昭くんは、小学校6年生で車いすバスケと出会います。そして今2020年の東京パラリンピックを目指すまでを綿密な取材を元に描かれています。
中学生のときから活躍をしていた香西くんは、18歳のとき、アメリカイリノイ大学への留学を薦められます。でも、英語はできない。知らないところへ行く不安など、迷ったすえ、アメリカへ渡る決意をします。しかし大学へ入学できたのは2年後。つまり家族と離れての2年間の留年生活を送ったわけです。もちろんその間、バスケの練習もしています。
お父さんに、「目的と目標」をきかれたときのことも、なるほどと感心しました。
私がその年齢のとき、どうだった? と考えると情けなくて・・・。
また香西君は、緊張しやすい性質を克服するため、感情を言葉で表すという訓練をしていたとのこと。これにも、がーんとなりました。言葉で表現するということが、人を変えていくんですね。
ああー。もっと若いとき、ノンフィクションも読むんだったなあ。いや、これからでも・・・。
光丘真理さんは、世界にはこんなに頑張っている人がいることを伝えてくれます。テレビのドキュメンタリーを観るときとはまた違う心もちになります。