公立より私立の方がよい教育をしている。
学校より塾の方が学力が伸びる。
小中一貫教育や中高一貫教育は優れている。
民間活力を取り入れれば学校はよくなる。
教育改革をすれば教育はよくなる。
などなど。
すべて本当は根拠がない。
しかし,これらの言説が
広く信じられることによって
言説は事実となる。
なぜなら,「よい」と思われた教育を
行う学校なり機関に
よい人材が集まるからである。
このように根拠のない事柄であっても,
広く信じられることで事実となっていくために,
その根拠のない事柄が,
あたかも最初から根拠のある事柄であったかのように
見えるものである。
そして,そこには,
必ずビジネスチャンスが潜んでいる。
つまり,ビジネスチャンスの創出をもくろむ者が
風説を流布することに成功すれば,
ビジネスの成功をもたらすのである。
教育という世界では,
教育効果は,実証が不可能であるか
もしくは極めて長いスパンで見る必要があるので,
このような風説の流布が力をもつのである。
最初にだれがその教育に関する風説(言説)を
広め始めたのかを
詳しく見極めることができれば,
その構造がより明らかになってくると思われる。
学校より塾の方が学力が伸びる。
小中一貫教育や中高一貫教育は優れている。
民間活力を取り入れれば学校はよくなる。
教育改革をすれば教育はよくなる。
などなど。
すべて本当は根拠がない。
しかし,これらの言説が
広く信じられることによって
言説は事実となる。
なぜなら,「よい」と思われた教育を
行う学校なり機関に
よい人材が集まるからである。
このように根拠のない事柄であっても,
広く信じられることで事実となっていくために,
その根拠のない事柄が,
あたかも最初から根拠のある事柄であったかのように
見えるものである。
そして,そこには,
必ずビジネスチャンスが潜んでいる。
つまり,ビジネスチャンスの創出をもくろむ者が
風説を流布することに成功すれば,
ビジネスの成功をもたらすのである。
教育という世界では,
教育効果は,実証が不可能であるか
もしくは極めて長いスパンで見る必要があるので,
このような風説の流布が力をもつのである。
最初にだれがその教育に関する風説(言説)を
広め始めたのかを
詳しく見極めることができれば,
その構造がより明らかになってくると思われる。
>広め始めたのかを
>詳しく見極めることができれば,
>その構造がより明らかになってくると思われる。
以前、小学校の学習指導要領が改定された時に、新聞に「円周率は3になる」「小学校で英語教育が始まる」といった見出しが大きく載ったことがありました。
いずれも指導要領を(故意に?)曲解した塾や教材会社の宣伝だったわけですが、一般の方はかなり信じ込んだようで、実際保護者からも質問をされたことがありました。結局自分たちが儲けるための誇大(虚偽)広告にすぎなかったわけです。
>民間活力を取り入れれば学校はよくなる。
>教育改革をすれば教育はよくなる。
これも半ば「常識」と化したところがありますが、最近「やはり違う」という思いが確信へと変わりつつあります。
この頃、病人や妊婦のたらい回しが話題になることが多くなりました。背景には医師不足や救急体制の不備がありますが、そもそも経済的な効率を優先して医療改革をしてきたことのツケがまわって来たと捉えるべきでしょう。
教育改革もしかり、結局は「いかにしてかかる税金を減らすか」しか考えない姿勢が、教育や医療を歪ませていると思います。ただ、「カネをかけたくないから」とは言えませんから、あの手この手で改革を正当化するような理屈を創り出しているのでしょう。
その理屈の一つが「学校の先生は楽をしていて、塾の講師よりも授業が下手である」「不祥事を起こす教職員が後を絶たない」といった教師批判です。こういったバッシングは、共感できる国民が少なくないだけに非常に強力な改革の根拠になってきたといえます。
医療費抑制にしても、「お医者さんは儲けすぎ」という庶民の思い込み(妬み)に乗じた部分があったように感じます。
しかし批判だけを根拠に、「どのような教育(医療)を行うのか」というポリシーが欠けたまま、実は経費削減のための改革を進めようとしてもうまくいくはずがありません。
少子化を迎えて、教育という少ないパイを取り合う事態が今後も続きます。一方でつぎ込む税金を減らそうという動きも収まりそうにありません。改革という名の「改悪」に手を貸さないように、気をつけていようと思います。
智者は惑わず。勇者は懼れず。『論語』
を思い出しました。情報が氾濫する中、教育は智者や勇者の育成が基盤にあるはず。周囲の大人たちがそれを見失って違う方向へ進んではいないか、と心配になる今日この頃です。