masumiノート

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2/22 燃料油脂新聞より2つ

2011年02月25日 | ガソリンスタンド

「やめたいが、やめられない」

愛知県内 中核都市でも SS過疎 苦悩の現場

愛知県西三河地区の中核都市で営業する商社系販売店の社長は現在商売を継続するか否かで悩んでいる。
正直に言えば、すぐにでも廃業したい。

しかし、地域の石油供給拠点が同社のみという現状、お客の存続を求める要望もあり
「簡単に廃業できない」という。

同中核都市の人口は40万人を超え、自動車関連産業が盛んで必然的に燃料油需要は多い。
このため新設セルフが多く進出した。

かつては5SSあったが現在は2SS。

ガソリン、灯油、軽油の販売量は最盛期に比べて30%減少した。
しかし、暖房用灯油や工事車両への配達は現在も同社の重要な仕事。
草刈り機や耕運機用など、細かな燃料油供給も地域に必要とされている。


需要減少の原因は景気の低迷や公共工事の減少もあるが、主因は高齢化と需要の流出。

とくにガソリンは市街地のセルフに奪われて、これに市況低迷が加わって商売はずっと厳しいまま。

社長は現在65才。
.子供も独立、夫人との第二の人生を考えても「潮時が来ている」と考えても不思議ではない。

顧客には実際ことあるごとに廃業の意思を伝えている。
しかし「やめてもらっては困る」という顧客が少なからずある。

「これまで儲けさせてくれた。自分の都合で商売をやめてしまってよいものか」という自責の念にとらわれる。
それを振り払うように「消防法改正で廃業せざるを得ない」と説明しているという。

やめたいが、やめられない。
皮肉にも消防法改正がこの苦悩を解決しようとしている。

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顧客も代替わりすれば若い世代は少々離れていてもセルフや安値店に行く。
草刈り機や農機具用だけは買いに来てくれるんだろうけど、
それだけではやっていけるわけが無い。

このお店が廃業することになれば、先ず配達してくれる所を探すのに難儀するだろう。
そして農機具や草刈り機の燃料を得るために、携行缶を持って7-8km離れた別のガソリンスタンドまで行かなければならなくなる。

若い人が家に居てる場合は良いとして、
老人だけの世帯で、高齢化で運転免許も返納することになったとき、さて、どうなる?

 

黒字でも淘汰の恐れ

◎札幌市場が混乱している。
ガソリンの価格差が15円以上に拡大しているうえ、同系列なのにセルフ高・フル安の珍現象も表面化している。

過当競争の発端は「安値セルフ量販店の確執」とされるが、真相は闇の中だ。
ある幹部
「元売の手の中で踊らされ、SS淘汰を早めている」と表現する。

◎元売の3月決算はブランド料が神風となり好決算となる
元売出資とは関係の無い道内の幹部は
「省エネカーやEVが市場に出回り、将来的にガソリンの需要減が加速する中、マージンの無い過当競争は自殺行為。
しかし見方を変えれば、縮小する市場で全SSが生き残ることは有り得ない。
弱肉強食の生き残り競争時代を想定し、短期決戦で勝ち組に入ろうとして混乱させているのだろうか。
元売の好決算の恩恵を受けるのは、資本関係にあり、量販できるSSが対象だろう」と口を揃える。

◎44年間営業を続け、現在も黒字を計上している札幌市内のオフィス街のSSが今月末で閉鎖する。
元売社有でリース契約のSS物件は地下タンク老朽化で設備投資を余儀なくされているが元売は消極的だ。
運営関係者は、「資本関係がある同系列SSがあるため、(こちらは)必要ないと判断したのでしょう」と肩を落とす。
スタッフの一人は
「黒字なのに閉鎖では腑に落ちないし、永年利用し支持してくれた顧客に申し訳ない」と話す。

消防法改正で40年以上経過した地下タンクは漏洩防止措置が義務化され新たな設備投資金が発生するが、
地域住民から長年支持されたSSが存続できるよう、行政の適切な施策と健全経営が行えるような採販市況の構築を期待したい。

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先日の「給油レシートの税表示」に書いた外資系元売マークのフルの店も、セルフより安い。

セルフはセルフで、「当店は給油致します。機械操作と精算はセルフでお願いします」とかパネル表示してるトコもあるし・・・
そうかと思えば窓拭きしているセルフもあるし(@@;
もうムチャクチャでんがな(汗)

利益度外視の安売りをしても潰れないのは、後ろに大きな資本力のある元売や商社が付いているから。
今損をしても、邪魔もの(私らのような販売店)が居なくなれば、あとは自分達の天下だもんね。
体力(資本)勝負だから、勝敗は目に見えている。
彼らの誤算は、私らのような販売店が想像以上にしぶとかったこと(笑)


黒字で、固定客も付いてくれているのに、
「事後法」の為に、意に反して閉鎖しなければならないなんて悔しいね。

つづく