[7月17日21:00.天候:晴 アルカディアシティ6番街 『マッサージの吉田屋』店内]
マリアは作務衣のような部屋着に着替えた。
吉田:「んっふふふふ……。リッチなお客には、相応しいおもてなしを」
吉田、カーテンを閉めて施術台を個室化した。
マリアが受けるのは、ハンドマッサージである。
施術前のヒアリングで、足よりも手の方が疲れていることが分かった。
これは魔法使いでは、よくあることなのだという。
吉田:「まずは、皮を痛めないようにクリームを……指の一本一本に、ねっとりと……丁寧に塗り込んで行くからね?」
マリア:「うぅ……」(←この時点で既に気持ちいい)
吉田:「それじゃあ、指先から行くよ?」
マリア:「Right...」
因みにマリア、ハンドマッサージを受けるのは初めてである。
尚、リクライニングチェアに座っている。
吉田:「ほぉら、力を抜いて。悪いようにはしないからさ」
マリア:「(まるで師匠にマッサージされているかのようだ……)あぁ……!」
吉田自身がアラフォーなのと、背格好や猫を被った性格が似ているからだろう。
弟子として、体の使用期限が迫っている師匠のマッサージをしたことはあるが、されるのは初めてだった。
吉田:「おや?痛かったかい?」
マリア:「いえ……」
吉田:「んふふふ……。次は、指の付け根を揉んで行くよ。凝り固まった老廃物を、どんどんと流して行くからね?……あなたは手を使うことが多いようだから、老廃物が溜まりに溜まってるわね」
マリア:「人形作りが趣味なもので。あぅぅ……」
吉田:「声出してもいいんだよ?我慢は体に毒だからね?」
マリア:「でも、隣の部屋には勇太が……」
吉田:「いいのいいの。気にしなくて。……最後に、掌のツボを優しく押していくよ?こんな風に……」
マリア:「ううッ……!」
吉田:「おや、どうしたんだい?声が漏れてるね?……ここが気持ちいいのかい?……ここはどうだい?……それとも、ここかい?」
マリア:「あッ……!ああッ……!!」
で、隣の部屋……。
勇太:「な、何かマリアの絶叫というか、嬌声というか、そういうのが聞こえる」
アヤ:「キョーセー?」
尚、こちらの方は順調に施術が進んでいた。
勇太をロリコン呼ばわりしたマリアだったが、特に勇太はアヤに欲情することもなく、まるで娘に肩たたきでもされる父親のような感じで接していた。
アヤ:「それじゃ次は足ツボ。お客さんも、夜はよくお酒を飲まれるようだから、そんな人の為のツボを調べました」
勇太:「な、何かスイマセン……」
アヤ:「こちらに、右足を置いてください」
アヤ、フットレストを勇太の前に置く。
尚、勇太もマリアと同様、リクライニングチェアに座って、最初にハンドマッサージを受けていた。
アヤ:「それでは手と同様、皮を痛めないようにクリームを塗らせて頂きます。……それでは、始めます」
勇太:「木の棒でグリグリするタイプか。本格的だねぇ……」
アヤ:「ここ、ここです。分かりますか?ここが、肝臓に効くツボです。右足にしかありません」
勇太:「そうなんだ。でも、全然痛くないね?ということは、僕の肝臓、とても健康的ってことでいいのかな?」
アヤ:「あのね、本当に健康的だと、『痛気持ちいい』んだって。痛いだけだったり、逆に全然痛く無くてもダメなんだって」
勇太:「そ、そうなの?じゃあ、僕の肝臓は……」
マリアに付き合って、アルコール度数の高いワインやウィスキーにも手を出したからだろうか。
アヤ:「お察しください」
勇太:「だよねぇ……」
その時、また隣の部屋からマリアの嬌声が聞こえてくる。
勇太:「凄いな、マリア……。(Hの時でも、あんなに声は出さないのに……)」
アヤ:「うちのママ、結構激しくグリグリやるからね」
勇太:「そうなんだ」
その為、ソフトタッチが良いとする客は、別にロリっ気など無くても、アヤを指名することがあるのだとか。
マリア:「もうダメ~~~~!!
吉田:「ここは我慢なさい。ここが1番、体に効くんだから」
勇太:「な、何をしてるんだろう?何をしてるんだろう?」(;゚∀゚)=3ハァハァ
アヤ:「これかな?」
アヤ、棒で勇太の足の親指辺りをグリグリとやる。
眼などに効く部分だそうで、眼が疲れたりすると、かなり痛いらしい。
勇太:「ぎゃおっ!?」
アヤ:「ほら?w」
勇太:「な、なるほど。そういうことか」
足ツボの次は……。
アヤ:「次は太ももの内側でーす」
勇太:「わっ!?ちょちょちょ、女の子が大人の男の変な所を触るんじゃありません!」
アヤ:「? あのね、ここはリンパが流れているところで、強く刺激してあげると、老廃物が一気に流れて健康的になれるんだよ」
勇太:「そ、そうだったのか」
アヤ:「多分、隣でも……」
隣からマリアの笑い声が聞こえて来た。
恐らくマリアにとって、太ももの内側から足の付け根に掛けては、くすぐったい所なのだろう。
勇太:(今度、Hの時に舐めてあげよう……)
くすぐったい所というのは、性感帯でもあるとのことで……。
[同日22:00.天候:晴 同店内]
施術室から出て来るマリア。
吉田:「気に入ったら、また来てちょうだい」
マリア:「Right...」
そして、勇太の方も……。
アヤ:「またのご利用、お待ちしてまーす!」
勇太:「あ、ありがとう……」
吉田:「さて、三星亭の女将さんから話は聞いてるよ。あなた達の誠意、しかと見せてもらったからね。頼みってヤツを聞こうじゃないか」
勇太:「あ、はい。実は……」
勇太は事情を話し、後援会幹部である吉田の推薦状が欲しいと言った。
吉田:「そういうことだったのね」
因みにマリアは、あまりにも気持ち良くて腰が抜けてしまい、待合所の椅子に座り込んでしまった。
アヤ:「はい、どうぞ。白湯です。これを飲めば、流した老廃物が外に排出されます」
マリア:「Thanks...」
吉田:「分かった。そういうことなら、すぐに書いてやろうじゃないか」
勇太:「本当ですか!?」
吉田:「ああ。今、書いてくるから、そこで白湯でも飲んでなさい」
アヤ:「はい、白湯」
勇太:「ど、どうも……」
こうして勇太達は、見事に推薦状を3つ手に入れることができたのである。
勇太:「“がんばれゴエモン”とかでも、通行手形を3枚くらい揃えないと関所が通れないとかあったけど、実際はこんな苦労だとは……」
マリア:「随分、手間が掛かったねぇ……」
マリアは作務衣のような部屋着に着替えた。
吉田:「んっふふふふ……。リッチなお客には、相応しいおもてなしを」
吉田、カーテンを閉めて施術台を個室化した。
マリアが受けるのは、ハンドマッサージである。
施術前のヒアリングで、足よりも手の方が疲れていることが分かった。
これは魔法使いでは、よくあることなのだという。
吉田:「まずは、皮を痛めないようにクリームを……指の一本一本に、ねっとりと……丁寧に塗り込んで行くからね?」
マリア:「うぅ……」(←この時点で既に気持ちいい)
吉田:「それじゃあ、指先から行くよ?」
マリア:「Right...」
因みにマリア、ハンドマッサージを受けるのは初めてである。
尚、リクライニングチェアに座っている。
吉田:「ほぉら、力を抜いて。悪いようにはしないからさ」
マリア:「(まるで師匠にマッサージされているかのようだ……)あぁ……!」
吉田自身がアラフォーなのと、背格好や
弟子として、体の使用期限が迫っている師匠のマッサージをしたことはあるが、されるのは初めてだった。
吉田:「おや?痛かったかい?」
マリア:「いえ……」
吉田:「んふふふ……。次は、指の付け根を揉んで行くよ。凝り固まった老廃物を、どんどんと流して行くからね?……あなたは手を使うことが多いようだから、老廃物が溜まりに溜まってるわね」
マリア:「人形作りが趣味なもので。あぅぅ……」
吉田:「声出してもいいんだよ?我慢は体に毒だからね?」
マリア:「でも、隣の部屋には勇太が……」
吉田:「いいのいいの。気にしなくて。……最後に、掌のツボを優しく押していくよ?こんな風に……」
マリア:「ううッ……!」
吉田:「おや、どうしたんだい?声が漏れてるね?……ここが気持ちいいのかい?……ここはどうだい?……それとも、ここかい?」
マリア:「あッ……!ああッ……!!」
で、隣の部屋……。
勇太:「な、何かマリアの絶叫というか、嬌声というか、そういうのが聞こえる」
アヤ:「キョーセー?」
尚、こちらの方は順調に施術が進んでいた。
勇太をロリコン呼ばわりしたマリアだったが、特に勇太はアヤに欲情することもなく、まるで娘に肩たたきでもされる父親のような感じで接していた。
アヤ:「それじゃ次は足ツボ。お客さんも、夜はよくお酒を飲まれるようだから、そんな人の為のツボを調べました」
勇太:「な、何かスイマセン……」
アヤ:「こちらに、右足を置いてください」
アヤ、フットレストを勇太の前に置く。
尚、勇太もマリアと同様、リクライニングチェアに座って、最初にハンドマッサージを受けていた。
アヤ:「それでは手と同様、皮を痛めないようにクリームを塗らせて頂きます。……それでは、始めます」
勇太:「木の棒でグリグリするタイプか。本格的だねぇ……」
アヤ:「ここ、ここです。分かりますか?ここが、肝臓に効くツボです。右足にしかありません」
勇太:「そうなんだ。でも、全然痛くないね?ということは、僕の肝臓、とても健康的ってことでいいのかな?」
アヤ:「あのね、本当に健康的だと、『痛気持ちいい』んだって。痛いだけだったり、逆に全然痛く無くてもダメなんだって」
勇太:「そ、そうなの?じゃあ、僕の肝臓は……」
マリアに付き合って、アルコール度数の高いワインやウィスキーにも手を出したからだろうか。
アヤ:「お察しください」
勇太:「だよねぇ……」
その時、また隣の部屋からマリアの嬌声が聞こえてくる。
勇太:「凄いな、マリア……。(Hの時でも、あんなに声は出さないのに……)」
アヤ:「うちのママ、結構激しくグリグリやるからね」
勇太:「そうなんだ」
その為、ソフトタッチが良いとする客は、別にロリっ気など無くても、アヤを指名することがあるのだとか。
マリア:「もうダメ~~~~!!
吉田:「ここは我慢なさい。ここが1番、体に効くんだから」
勇太:「な、何をしてるんだろう?何をしてるんだろう?」(;゚∀゚)=3ハァハァ
アヤ:「これかな?」
アヤ、棒で勇太の足の親指辺りをグリグリとやる。
眼などに効く部分だそうで、眼が疲れたりすると、かなり痛いらしい。
勇太:「ぎゃおっ!?」
アヤ:「ほら?w」
勇太:「な、なるほど。そういうことか」
足ツボの次は……。
アヤ:「次は太ももの内側でーす」
勇太:「わっ!?ちょちょちょ、女の子が大人の男の変な所を触るんじゃありません!」
アヤ:「? あのね、ここはリンパが流れているところで、強く刺激してあげると、老廃物が一気に流れて健康的になれるんだよ」
勇太:「そ、そうだったのか」
アヤ:「多分、隣でも……」
隣からマリアの笑い声が聞こえて来た。
恐らくマリアにとって、太ももの内側から足の付け根に掛けては、くすぐったい所なのだろう。
勇太:(今度、Hの時に舐めてあげよう……)
くすぐったい所というのは、性感帯でもあるとのことで……。
[同日22:00.天候:晴 同店内]
施術室から出て来るマリア。
吉田:「気に入ったら、また来てちょうだい」
マリア:「Right...」
そして、勇太の方も……。
アヤ:「またのご利用、お待ちしてまーす!」
勇太:「あ、ありがとう……」
吉田:「さて、三星亭の女将さんから話は聞いてるよ。あなた達の誠意、しかと見せてもらったからね。頼みってヤツを聞こうじゃないか」
勇太:「あ、はい。実は……」
勇太は事情を話し、後援会幹部である吉田の推薦状が欲しいと言った。
吉田:「そういうことだったのね」
因みにマリアは、あまりにも気持ち良くて腰が抜けてしまい、待合所の椅子に座り込んでしまった。
アヤ:「はい、どうぞ。白湯です。これを飲めば、流した老廃物が外に排出されます」
マリア:「Thanks...」
吉田:「分かった。そういうことなら、すぐに書いてやろうじゃないか」
勇太:「本当ですか!?」
吉田:「ああ。今、書いてくるから、そこで白湯でも飲んでなさい」
アヤ:「はい、白湯」
勇太:「ど、どうも……」
こうして勇太達は、見事に推薦状を3つ手に入れることができたのである。
勇太:「“がんばれゴエモン”とかでも、通行手形を3枚くらい揃えないと関所が通れないとかあったけど、実際はこんな苦労だとは……」
マリア:「随分、手間が掛かったねぇ……」
是非,ノベリストたる百三さんの感想をお聴きしたい。
其れは「全然○○○」と云う場合に○○○の部分は
肯定文か否定文かという事なのです。
調べてみると,元々は何方の使用法も正解だったものが
戦後教育の中で否定文のみが可で
肯定文は誤用とされた様です。
最近,テレビのコメントやCM等で肯定文が使用され
耳にする度イライラしますが,百三さんは如何ですか?
元の運用に戻ったというのであれば、それは構わないと思います。
確かに私も、小学校では、「全然○○○(否定文)」という感じで教わったので、「全然○○○(肯定文)」に違和感が全く無いかというと、ウソにはなります。
ただ、今はそんなに違和感は無いですね。
その運用に慣れたというのが正しいと思いますが……。
かつては正しかったのに、一時期誤読され、また元に戻ったという言葉は他にもあるんですよ。
その最たる物は、東京の「山手線」です。
開通当初は「やまのてせん」、しかし戦後に、「やまてせん」と誤用され、また「やまのてせん」に戻って今に至るという感じです。
「やまてせん」に慣れた世代(1945年~1970年までの山手線ユーザー)の人達は、もしかしたら、今の「やまのてせん」に違和感があるかもしれません。
そういうことです。
初代の「ヨドバシカメラの歌」です。
1990年代始め頃まで歌われていたそうです。
しっかり、「まあるい緑の『やまてせん』」と歌っていますね。
今聴けば違和感マックスですが、当時はこの読み方も一般的だったのでしょう。