報恩坊の怪しい偽作家!

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“大魔道師の弟子” 「温泉でマターリの魔道士達」

2022-01-24 17:10:41 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[1月7日12:00.天候:晴 埼玉県さいたま市大宮区 湯快爽快おおみや]

 温泉に浸かった稲生達。
 後でイリーナは、マッサージを受けたようで……。

 スタッフ:「凄いですね、お客様!?全身ガチガチですよ!?」
 イリーナ:「だよねぇ……。何せこの体、200年以上は使ってるからねぇ……」
 スタッフ:「は?」
 イリーナ:「そろそろ換え時なんだよねぇ……」

 ゴリゴリゴリ……!

 イリーナ:「ああン!そこよ、そこ!もっと強くやってぇーン!」
 スタッフ:「ここですか!?ここの筋ですか!?」

 外の休憩コーナーで待っている稲生とマリア。

 勇太:「また先生の絶叫が……」
 マリア:「ツボを刺激される度に、ああ騒がれちゃ、やかましくてしょうがないよな」
 勇太:「ははは……」

 それから1時間後……。

 イリーナ:「さぁさ、体もスッキリしたし!好きなもの頼んでー!」

 食事処で昼食を取る。

 店員:「お待たせしました。こちら、カキフライ定食です」
 イリーナ:「はい、私」
 店員:「こちら、湯けむり御膳です」
 マリア:「あ、私だ」
 店員:「こちら、生姜焼き定食です」
 勇太:「はい、僕です」
 イリーナ:「それじゃ、頂こうかね」
 勇太:「いただきます」

 食べている間……。

 マリア:「さすがに、あのヘンタイ理事はいませんでしたね」
 イリーナ:「こっちの本業が忙しいからね」
 勇太:「異世界通信社の最新号によると、あまり動きは無いようです」
 イリーナ:「だろうね。ところで、この後の予定は?」
 勇太:「はい。16時15分にここを出ます。送迎バスだと、大宮駅での乗り換えに間に合わないので、またタクシーで行きます」
 イリーナ:「分かったわ。私のカード、使っていいからね?」
 勇太:「ありがとうございます」
 イリーナ:「食べた後は、昼寝でもしようかね」
 勇太:「あ、はい。休憩コーナーあります」
 イリーナ:「ある?」
 勇太:「はい」

 それから更に1時間後、リクライニングチェアの並ぶ休憩処に、イリーナはいた。

 イリーナ:「来たか……」
 ケンショーグリーン:「クフフフフ……。お隣、失礼致します」
 イリーナ:「今日は何の用なの?」
 ケンショーグリーン:「今日は魔界の状況について、お話し致します」
 イリーナ:「暗いニュースは結構よ」
 ケンショーグリーン:「クフっ!?それでは、アルカディアシティの再建計画について……」
 イリーナ:「出資はするけど、それはアタシの仕事じゃないね」
 ケンショーグリーン:「クフッ!出資金を出して頂けるのですね?ありがとうございます。我らが女王、ルーシー・ブラッドプール陛下もお喜びあそばされます。つきましては、我がケンショーの方にも御出資を……」
 イリーナ:「それはお断りするわ。ケンショーイエローとレッドの仕事でしょ?」
 ケンショーグリーン:「仰る通りでございます……」
 イリーナ:「ケンショーセピアはどうしたの?うちの弟子の仲間達が捜しているみたいだけど?」
 ケンショーグリーン:「私にも存じかねます。クフフフフ……」
 イリーナ:「それだけ使えない理事なのか、或いは……アタシをも煙に巻こうとしているのか……」

 目を細めていたイリーナが開眼する。
 緑色の瞳の先には、ケンショーグリーンがいた。

 ケンショーグリーン:「滅相もございません。何しろあれは、浅井家の問題。如何に譜代とはいえ、外様幹部の私には、真相を話しては下さらないでしょう」
 イリーナ:「ふーん……。まあ、いいけど……。他には?」
 ケンショーグリーン:「ございますとも。但し……」
 イリーナ:「ん?」

 ケンショーグリーンは、メモ書きをイリーナに渡した。
 そこには、『どこにソッカーや“魔の者”のスパイが潜んでいるか不明ですので、ここから先は暗号でお話し致します』と書いてあった。

 イリーナ:「分かったわ」
 ケンショーグリーン:「それでは……コホン。『うー!うまぴょい!うまぴょい!』」
 イリーナ:「は?」
 ケンショーグリーン:「『目ん玉ギラギラ出走でーす!(はいっ!)』」
 イリーナ:「え?」
 ケンショーグリーン:「『コメ食いてー!(でもやせたーい!)』」
 イリーナ:「ん?」
 ケンショーグリーン:「『あかちん塗っても(なおらないっ)(はーっ?)』」
 イリーナ:「それで?」
 ケンショーグリーン:「『遅刻だ後追い!(馬場おも!ずどーん!)』」
 イリーナ:「それは本当なの?」
 ケンショーグリーン:「『今日の勝利の女神は、あたしだけにチュウする』」
 イリーナ:「それはマズいわね……」
 ケンショーグリーン:「『キミの愛馬が!ずきゅーんどきゅーん、走り出し!(ふっふー!)』
 イリーナ:「いやいや……」
 ケンショーグリーン:「『こんなレースは初めて!(3、2、1、ファイト!)』」
 イリーナ:「分かったわ。そこまで分かれば、十分よ」
 ケンショーグリーン:「クフフフフ……。それでは、報酬として、私に『勝利の女神は、あたしだけにチュウ』を!ハァハァ……」

 バン!(突然、入口のドアが開けられる)

 20代女性客:「あいつです!女子トイレ覗いてたの!」
 幼女先輩:「あのオジさんに、階段の下からスカート覗かれました!」
 老女大先輩:「あの若者に、露天風呂を覗かれたのじゃが……」
 ケンショーグリーン:「クフッ!?それは誤解です。それでは、これにてさらば!」

 ボンッ!(ケンショーグリーン、煙幕を張る)

 イリーナ:「全く……。相変わらず、派手な退場ねぇ……」

 ズコッ!(ケンショーグリーン、自分も視界を失い、躓いてズッコケる)

 ケンショーグリーン:「メガネ、メガネ……!」

 眼鏡を落としてしまったもよう。
 そして……。

 警備員:「ちょっとこっちへ!」

 ガシッと首根っこ掴まれ、警備員と男性スタッフに連行されるケンショーグリーンだった。
 どうやら、女性なら幼女から老女まで誰でもいいらしい。

 イリーナ:「やっと静かになるね……」

 その時、イリーナは下半身がスースーッとした。

 イリーナ:「?」

 ロングスカートの深いスリットに手を入れて、下着を確認すると、いつの間にか穿いていた下着が無くなっていた。

 警備員:「おとなしくしろ!」
 ケンショーグリーン:「嗚呼ッ、御無体な!私は何も知りません!ええ!私の分析によりますと、これは冤罪です!」

 と言いつつ、右手にはしっかりイリーナの黒いパンティ(高級品)が握られていたのだった。

 イリーナ:「ほお……?」

 イリーナは魔法の杖をスッと取った。
 この後、ケンショーグリーンの身に何が起きたのかは【お察しください】。

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2 コメント

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こんばんは! (んっ?)
2022-01-24 19:11:05
「あかちん」知ってるなんて,
若しかして,年齢サバ読んでない?ww

そういえば,前にも「えもんかけ」って云ってたね?
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んっ?さんへ (雲羽百三)
2022-01-24 20:19:38
 こんばんは。

 んっ?さん、赤チンは知ってますよ。
 私が幼稚園の頃(今から35年くらい前)まで、よく使われていましたし。
 消毒薬が透明になったのは、小学校に入ってからですね。
 で、ケンショーグリーンの暗号の元ネタは、“うまぴょい伝説”ですよ。
 今時流行りのウマ娘の、ゲームやアニメのエンディング(アニメでは最終回)で流れてます。
 で、その中の歌詞を抜粋したものですw
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