[11月5日11:01.天候:晴 宮城県仙台市青葉区 地下鉄仙台駅東西線ホーム→2000系先頭車]
ホームに『荒城の月』(作曲:瀧廉太郎 作詞:土井晩翠)のインストゥルメンタルが鳴る。
これは発車メロディではなく、時報である。
〔まもなく3番線に、荒井行き電車が到着します〕
地下鉄東西線ホームで電車を待っていると、接近放送が流れてきた。
東西線はトンネル断面の小さい規格で造られた為、駅のホームも南北線と比べるとこぢんまりとしている。
その為、4両編成ながら有効長が6両編成分設けられているが、これは将来の増結の為というよりは混雑対策の為であるという。
稲生:「すいません、次の行き先は前も行った所です」
イリーナ:「いいよいいよ。急ごしらえのプランだし」
全国の地下鉄の中では1番短い編成である。
しかも、1両は16メートルという短さ。
ミク人形:「今荒城の〜♪夜半(よわ)の月〜♪」(←ようやく3番まで行ったらしい)
マリア:「歌ってる場合か。早く乗るぞ」
マリア、歌うミク人形と踊るハク人形をバッグに押し込んで電車に乗り込む。
〔3番線から、荒井行き電車が発車します。ドアが閉まります。ご注意ください〕
〔ドアが閉まります。ご注意ください〕
ホームドアが先に動いて、車両のドアも直後に閉まる。
南北線1000系が気の抜けたようなドアブザーなのに対し、こちらは2点チャイムが4回鳴る。
稲生:「魔界高速電鉄のトンネルと比べればきれいで明るいトンネルです」
マリア:「そりゃあそうだろ」
電車が走り出す。
因みに稲生は、乗務員室扉後ろに陣取っていた。
〔次は宮城野通、宮城野通、ユアテック本社前でございます〕
〔The next stop is Miyaginodori station.〕
〔本日も地下鉄をご利用頂き、ありがとうございます。お客様に、お願い致します。……〕
↑先に次駅停車案内をしてから挨拶が流れ、その後にマナー啓発放送と続くのがセオリー。
マリア:「あそこの地下鉄は普通にトンネルがダンジョンになっているものだから、そこを歩くと敵とエンカウントするぞ」
稲生:「東京の地下鉄は駅がダンジョンになっているのにねぇ……」
魔界高速電鉄地下鉄線は最大の一番街駅でさえ、その規模は銀座駅程度。
路線数が多い割には、大規模な駅はあまり無い。
それだけ街が分散していると言えばそれまでだが。
尚、電車が来る時は律儀に待避するというアルカディアシティの魔物達。
稲生:(うん。“ファイナルファイト”の地下鉄ステージとか、“熱血硬派くにおくん”の地下鉄ステージだな……)
何故かRPGでははなく、格闘ゲームをイメージした稲生だった。
2010年代に入ってもまだリリースが続いた“くにおくん”はともかく、“ファイナルファイト”は稲生の世代ではないと思うが、そこはネットサーファーの成せる技か。
[同日11:14.天候:晴 地下鉄東西線荒井駅]
〔荒井、荒井、大成ハウジング本店前、終点です。お出口は、右側です。お忘れ物の無いよう、ご注意願います〕
電車が終点駅に着く頃にはガラガラとなったので、稲生達もイリーナの横に座っていた。
稲生:「ここで最後の乗り換えです」
イリーナ:「本当に遠くまで来たって感じだね」
稲生:「ええ。両親に電話したら、どうやって東海から東北まで行ったのかびっくりしていましたが」
イリーナ:「そ、そうだ。ユウタ君の家にお世話になっていたのよね。後で弁解を考えておかないと……」
電車がホームに着いてドアが開く。
〔荒井、荒井、終点です。1番線の電車は回送電車です。……〕
降車ホームの1番線に到着した電車はここで全乗客を降ろした後、車両基地にも続く引き上げ線へと向かい、そこから折り返して乗車ホームの2番線に入る。
この方式は南北線の富沢駅でも行われている。
稲生:「バスはあるかなぁ……?」
稲生はSuica片手に、そこが不安であった。
イリーナ:「別にタクシーでもいいよ。カードは使えるでしょ?」
稲生:「まあ、そうなんですけど……」
稲生:「何ぶん、地下鉄の終点駅で富沢駅といい勝負の何も無い所でねぇ……」
因みに富沢の車両基地に隣接する市電保存館には、かつての仙台市電が静態保存・展示されてあり、実際に車内に入ったり、運転席に座ってマスコンやブレーキハンドルを握ってみることが可能である。
荒井駅には本当に何も無いのかというとそうでもなく、駅舎2階には保育園ができた。
何も無い所に造れば、住宅街に造ることで起きるガキんちょ騒音問題も何のそのだ。
あと、1階には東日本大震災の被害を後世に伝える為のメモリアル交流館がある。
魔道師達の誰もが大震災を予知できなかったことについて、大魔王バァルの怒り心頭によるもの(ルーシー女王に騙されて冥界へ向かわされたこと)とか、“魔の者”の揺さぶりとイリーナは言っているが、どうもそんなのは表向きのようだ。
稲生:「あっ、バスあった」
駅前バスプールの時刻表を見て行く稲生。
すると、比較的すぐ発車するバスがあった。
イリーナ:「おっ、良かったね」
マリア:「……ックシュ!」
マリアがくしゃみをした。
稲生:「寒いですか?今日は晴れてても寒いですね」
イリーナ:「風が強いのよ」
稲生:「木枯らしですかねぇ……」
少しバス停の前で待っていると、紅白の塗装が特徴の中型バスがやってきた。
〔「11時25分発、多賀城駅行きです」〕
塗装を変えれば大宮駅東口発着の東武バスにいそうな車種である。
ここはSuicaやPasmoで乗れる。
車内は暖房が効いていた。
イリーナ:「また眠くなりそうだよ」
稲生:「途中で降りますから、お願いしますよ」
イリーナ:「はいよ」
そう言いながら1番後ろの席に座る。
こうして稲生達を乗せたバスは荒井駅前を発車した。
ホームに『荒城の月』(作曲:瀧廉太郎 作詞:土井晩翠)のインストゥルメンタルが鳴る。
これは発車メロディではなく、時報である。
〔まもなく3番線に、荒井行き電車が到着します〕
地下鉄東西線ホームで電車を待っていると、接近放送が流れてきた。
東西線はトンネル断面の小さい規格で造られた為、駅のホームも南北線と比べるとこぢんまりとしている。
その為、4両編成ながら有効長が6両編成分設けられているが、これは将来の増結の為というよりは混雑対策の為であるという。
稲生:「すいません、次の行き先は前も行った所です」
イリーナ:「いいよいいよ。急ごしらえのプランだし」
全国の地下鉄の中では1番短い編成である。
しかも、1両は16メートルという短さ。
ミク人形:「今荒城の〜♪夜半(よわ)の月〜♪」(←ようやく3番まで行ったらしい)
マリア:「歌ってる場合か。早く乗るぞ」
マリア、歌うミク人形と踊るハク人形をバッグに押し込んで電車に乗り込む。
〔3番線から、荒井行き電車が発車します。ドアが閉まります。ご注意ください〕
〔ドアが閉まります。ご注意ください〕
ホームドアが先に動いて、車両のドアも直後に閉まる。
南北線1000系が気の抜けたようなドアブザーなのに対し、こちらは2点チャイムが4回鳴る。
稲生:「魔界高速電鉄のトンネルと比べればきれいで明るいトンネルです」
マリア:「そりゃあそうだろ」
電車が走り出す。
因みに稲生は、乗務員室扉後ろに陣取っていた。
〔次は宮城野通、宮城野通、ユアテック本社前でございます〕
〔The next stop is Miyaginodori station.〕
〔本日も地下鉄をご利用頂き、ありがとうございます。お客様に、お願い致します。……〕
↑先に次駅停車案内をしてから挨拶が流れ、その後にマナー啓発放送と続くのがセオリー。
マリア:「あそこの地下鉄は普通にトンネルがダンジョンになっているものだから、そこを歩くと敵とエンカウントするぞ」
稲生:「東京の地下鉄は駅がダンジョンになっているのにねぇ……」
魔界高速電鉄地下鉄線は最大の一番街駅でさえ、その規模は銀座駅程度。
路線数が多い割には、大規模な駅はあまり無い。
それだけ街が分散していると言えばそれまでだが。
尚、電車が来る時は律儀に待避するというアルカディアシティの魔物達。
稲生:(うん。“ファイナルファイト”の地下鉄ステージとか、“熱血硬派くにおくん”の地下鉄ステージだな……)
何故かRPGでははなく、格闘ゲームをイメージした稲生だった。
2010年代に入ってもまだリリースが続いた“くにおくん”はともかく、“ファイナルファイト”は稲生の世代ではないと思うが、そこはネットサーファーの成せる技か。
[同日11:14.天候:晴 地下鉄東西線荒井駅]
〔荒井、荒井、大成ハウジング本店前、終点です。お出口は、右側です。お忘れ物の無いよう、ご注意願います〕
電車が終点駅に着く頃にはガラガラとなったので、稲生達もイリーナの横に座っていた。
稲生:「ここで最後の乗り換えです」
イリーナ:「本当に遠くまで来たって感じだね」
稲生:「ええ。両親に電話したら、どうやって東海から東北まで行ったのかびっくりしていましたが」
イリーナ:「そ、そうだ。ユウタ君の家にお世話になっていたのよね。後で弁解を考えておかないと……」
電車がホームに着いてドアが開く。
〔荒井、荒井、終点です。1番線の電車は回送電車です。……〕
降車ホームの1番線に到着した電車はここで全乗客を降ろした後、車両基地にも続く引き上げ線へと向かい、そこから折り返して乗車ホームの2番線に入る。
この方式は南北線の富沢駅でも行われている。
稲生:「バスはあるかなぁ……?」
稲生はSuica片手に、そこが不安であった。
イリーナ:「別にタクシーでもいいよ。カードは使えるでしょ?」
稲生:「まあ、そうなんですけど……」
稲生:「何ぶん、地下鉄の終点駅で富沢駅といい勝負の何も無い所でねぇ……」
因みに富沢の車両基地に隣接する市電保存館には、かつての仙台市電が静態保存・展示されてあり、実際に車内に入ったり、運転席に座ってマスコンやブレーキハンドルを握ってみることが可能である。
荒井駅には本当に何も無いのかというとそうでもなく、駅舎2階には保育園ができた。
何も無い所に造れば、住宅街に造ることで起きるガキんちょ騒音問題も何のそのだ。
あと、1階には東日本大震災の被害を後世に伝える為のメモリアル交流館がある。
魔道師達の誰もが大震災を予知できなかったことについて、大魔王バァルの怒り心頭によるもの(ルーシー女王に騙されて冥界へ向かわされたこと)とか、“魔の者”の揺さぶりとイリーナは言っているが、どうもそんなのは表向きのようだ。
稲生:「あっ、バスあった」
駅前バスプールの時刻表を見て行く稲生。
すると、比較的すぐ発車するバスがあった。
イリーナ:「おっ、良かったね」
マリア:「……ックシュ!」
マリアがくしゃみをした。
稲生:「寒いですか?今日は晴れてても寒いですね」
イリーナ:「風が強いのよ」
稲生:「木枯らしですかねぇ……」
少しバス停の前で待っていると、紅白の塗装が特徴の中型バスがやってきた。
〔「11時25分発、多賀城駅行きです」〕
塗装を変えれば大宮駅東口発着の東武バスにいそうな車種である。
ここはSuicaやPasmoで乗れる。
車内は暖房が効いていた。
イリーナ:「また眠くなりそうだよ」
稲生:「途中で降りますから、お願いしますよ」
イリーナ:「はいよ」
そう言いながら1番後ろの席に座る。
こうして稲生達を乗せたバスは荒井駅前を発車した。
ガン無視して北与野まで行ったら、そこでも新聞配布してやがる。
しょうがないので、
「お疲れさまでーす」
と言いながら受け取ってやった。
定期購読は中止してやったから、久しぶりに顕正新聞を手にすることになる。
尚、駅前の国道では車が激突事故を起こしており、警察が出動していた。
本当にこいつらの行く所、事件ありだ。
法華講の街頭折伏は悲しいくらいに何も無いがなw
さっきの呟きは脱落法華講員、雲羽であります。