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俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

俳人杉田久女(考) ~女流俳句の研究~ (32)

2015年12月06日 | 俳人杉田久女(考)

久女は作句欲が湧きだすと、同時に文章も猛然と書きたくなって来るようで、昭和2年頃から多くの文章を『天の川』や『ホトトギス』に寄稿しています。

昭和2(1927)年の久女年譜を見ると、教会より遠ざかって俳句にもどり、第二の出発として古典、現代女流俳句の研究を始めるとなっていて、この頃から一般的な文章の他に、下の様にかなりの数の女流俳句についての俳論、エッセーを書いています。

女流俳句の研究は、
俳句と家庭生活の相克を誰よりも深刻に生きた久女にとって、必然のテーマだったに違いありません。

     
   昭和2年 「大正時代の女流俳句に就いて」 (ホトトギス7月号)
   昭和2年 「婦人俳句についてのいろいろ」 (天の川 9月号)
   
   昭和3年 「大正女流俳句の近代的特色」 (ホトトギス2月号)
   昭和3年 「近代女流の俳句」  (サンデー毎日)
   
   昭和4年 「婦人俳句に就いて」 (天の川6月号)
   昭和4年 「婦人俳句所感」 (天の川11月号)

昭和7年になると、後に述べる様に、久女は「花衣」という主宰俳誌を創刊するのですが、その中でも女性俳句に就いての俳論を展開しています。

   昭和7年 「女流俳句を吟味す」 (花衣創刊号)
   昭和7年 「五月の花ー古今の女流俳句対比」 (花衣3号)
   昭和7年 「女流俳句と時代相」 (花衣4号)

   昭和8年 「女流俳句の辿るべき道は那辺に?」 (かりたご9月号)

これらの俳論、エッセーの多くは『久女文集』に収められているので、今日、
私達も読むことが出来ます。

上の評論で、昭和3年に書いた「大正女流俳句の近代的特色」では、大正時代に活躍した女性俳人の句を、何を詠んだか句かによって分類しています。その中に久女自身の句も多く引用していますが、他の作者の句と自身の句をまったく同列に並べて、あたかも他人の句の様に論じているところはおもしろいと思います。

これらの俳論の評価については、私にはよく分かりませんが、久女関係の研究書によると、久女は多くのすぐれた句を残しているが、句を作るだけではなく俳句研究にも力を入れ、古句を通して学問的に俳句を追及したのは他の女流俳人にはない姿勢で、広い知識と的確な批評力を兼ね備えた人であった様に思える、としているものが多い様です。
   
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宮古島旅行 ~伊良部大橋~

2015年12月03日 |    宮古島

3日目の最終日に、この旅のハイライト、伊良部大橋をドライブしました。
<伊良部大橋>

お天気が良かったので気持ちの良いドライブになり、橋の最高地点(27m)に達する前辺りに差しかかった頃からは車内で拍手がおきる程でした。

伊良部大橋は今年の1月に開通したばかりで、宮古島と伊良部島を結んでいて全長3540m、取り付け部分を含めると6500mで、無料で渡れる橋としては日本一の長さなのだそうです。

前日渡った池間大橋、来間大橋とこの伊良部大橋の違いは、橋が曲線を描いていることです。船舶通航の為に設けられたアーチ部分(最高地点)は海面から27mに達し、これだけ余裕があれば多くの船が通過可能でしょう。

又、橋の低い所と船を通す高い所の差が他の橋よりはっきりしていて、低い所は海面に近く透き通った青い海を鮮明に見ることが出来ました。美しい海を眺めながらの高低差のあるドライブでは童心に返るようなワクワク感を感じました。

下の写真の佐和田の浜は、「日本の渚100選」に選ばれている手つかずの自然が残るビーチですが、ぱっと見た時こんな景色は見たことがないと思いました。それは明和の大津波(1771年)の時に運ばれてきた、海に転がる大岩が無数にあって、独特な景観を作りだしていたからです。写真ではその感じが伝わって来ませんが...。
<佐和田の浜>

佐和田の浜の向こう側には下地島空港が見えました。この空港は
3000mの滑走路を持つ民間パイロットの訓練専用空港で、数年前まではJALやANAが離着陸の訓練に使っていたようですが、現在は琉球エアーコミューターと海上保安庁が小型機訓練の為に使用しているそうです。それにしても3000mの滑走路とは立派ですね。

3日目は午前中に観光を終え、夕方4時前には福岡の自宅に帰り着きました。幸せなことにお天気が良かったので、宮古島の美しい海が堪能できた旅でした。

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