日々の暮らしに輝きを!

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俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

秋の東北紅葉狩り ~松島~

2018年12月22日 |    東北(2018)

県庁見学の後、ホテルに戻り朝食など一息入れた後、松島へ向かいました。松島へは仙台中心部から車で45号線を通って40分位で着きました。松島は言わずと知れた宮島、天橋立と並ぶ日本三景の一つです。

遊覧船乗り場の近く、松島湾の海岸線沿いに五大堂がありました。五大堂はもともと坂上田村麻呂が建立し、17世紀初めに伊達政宗が改築した東北地方最古の桃山建築で、国の重要文化財に指定されているそうです。
<五大堂>

お堂の中の厨子内に慈覚大師手彫りと伝わる五大明王が安置され、それは平安時代中期に作られた秘仏と言われているそうです。五大明王がお堂内にあるから五大堂なんですね!海に向かって建てられたお堂で、海側から見るとこんな感じでした。


五大堂近くの乗り場から遊覧船に乗り松島湾を巡りました。この日の朝は小雨がぱらつくお天気で、遊覧船に乗る頃は雨はあがっていましたが、今にもまた降り出しそうな、どんよりした曇り空でした。松島湾に浮かぶ小さな島々の木々も、松島の名の通り松が多く日本的な景観でした。



遊覧船からの景色の素晴しさは、お天気に左右されますね。この日のお天気は今一つで、日本三景の一つに数えられる天下の絶景、松島も形無しといったところで、非常に残念でした。

遊覧船から降りた後、松島湾を見下ろす小高い場所に在る「西行戻しの松公園」内にある、カフェ「ロマン」に行ってみました。少し高いところから松島湾が見渡せて、なかなか良いお洒落カフェでした。
<カフェ「ロマン」>



松島を観光した後、その日の夕方に福岡市の我が家に戻りました。


                 

10月下旬に行った旅行の記事をのんびりと書き続け、終わってみれば年末になっていました。いつも拙い記事を覗いて下さってありがとうごさいます。これからも細々とではありますが、ブログ綴りを続けようと思いますので、よろしくお願い致します。

 

 


秋の東北紅葉狩り ~厳美渓、鳴子峡~

2018年12月08日 |    東北(2018)

平泉から東北自動車道を15~6㎞南下すると一関市ですが、ここに厳美渓(げんびけい)があります。この旅行の手配をお願いした旅行社の方が、厳美渓は東北の有名な紅葉スポットですと言われていましたが、時期が少し早かったのか、紅葉真っ盛りという程ではなかったです。
<厳美渓>

それでも奇岩の連なる素晴しい渓谷美を楽しみました。それともう一つここの名物は、「かっこう団子」と呼ばれるものです。空の籠にお金を入れて渓谷の対岸にあるお店にロープ伝いに籠を届けると、お店からお団子を入れた籠がまたロープ伝いにこちら側に戻って来ます。私はしませんでしたが、大勢の観光客がこの遣り取りを楽しんでおられました。

東北自動車道を更に南下し、古川ICから1時間程で次の目的地の鳴子峡に着きました。平日にも関わらず、広い駐車場は何台もの大型観光バスやマイカーなどでほぼ満車状態でした。これを見ただけでもここが人気の紅葉スポットなのだとわかりました。

紅葉観賞地点のレストハウスまで歩く途中から人々の歓声が聞こえて来ました。そして、そこに着くと見えたのは、色とりどりの美しい紅葉に彩られた圧巻の秋景色でした。どうも最高の時期に来合わせたらしく、今までにこんなに美しい紅葉を見たことがありません。このめぐりあわせに感謝するとともに、ここを離れがたく思いました。                                 <鳴子峡>

渓谷に架かるのは大深沢橋と呼ばれるアーチ型の鉄橋で、鳴子峡のシンボルです。この橋は人も車も通行可能で橋の上から鳴子峡を眺めることもできます。

この美しいダイナミックな一面の秋景色をいつまでも眺めていたかったのですが、明るいうちに仙台に着かなければいけないので、思いを残しながら鳴子峡を後にしました。




 


秋の東北紅葉狩り ~中尊寺~

2018年12月03日 |    東北(2018)

四日目は中尊寺、厳美渓、鳴子峡を巡りました。盛岡から東北自動車道を南下すること約1時間で平泉前沢ICに着き、そこから10分ちょっとで中尊寺でした。

中尊寺は藤原四代の栄華に触れる場所です。道の両側に杉の大木が続く表参道の月見坂をしばらく登ると中尊寺本堂に着きますが、途中に杉並木が途切れて、はるか向うを見渡せる物見台があります。そこにはこんな景色が広がっていました(私が作った切り張り写真なので見にくいですが)。
       

上の写真の右寄りに白っぽく写っているのが、蛇行する北上川です。蛇行しているので写真では一部しか写らず池の様に見えていますが、北上川はこの写真の右側へと流れています。北上川の左手は、写真の様に今は何もなく畑や田んぼがずっと広がっていました。

12世紀頃、藤原清衡から泰衡まで四代にわたり栄えた平泉。ガイドブックによると当時の人口は京都に次ぐ規模を誇っていたそうで、今は畑や田んぼが広がっている、上の写真の辺りには多くの人々が住み、商業が盛んでとても賑わっていたと言われているそうです。

往時を想像しながら、物見台からここを眺めていると、一瞬当時の町の賑わいが聞こえて来た様な気がしました。遥かな時の流れと、その中でまばたきの様な一生を終える私達のことを思い、悠久の時の流れや悠久の自然の中で生きる人間というものを改めて考えました。そして中尊寺にある沢山の歴史あるお堂より何より、私にとってこの物見台から見える景色は感慨深いものでした。

中尊寺境内は観光シーズンでもあり多くの人々が訪れていました。金色堂は、本堂前の道をはさんで斜め前辺りの木立の中にある現代建築の覆い堂内にあります。堂内は写真撮影は禁じられていましたが、その内陣は螺鈿細工、蒔絵などの漆工芸や細密な彫金で飾られ、まばゆいばかりでした。中央の須弥壇下には藤原四代のご遺体がミイラ状で埋葬されているそうです。
<覆い堂内に金色堂があります>

藤原四代の清衡公、基衡公、秀衡公、泰衡公は、12世紀のこの奥州平泉の地に100年の平和をもたらしたという意味において、偉大な為政者であったのだと思いながら平泉を後にしました。

        夏草や 兵どもが 夢のあと
                          松尾芭蕉









秋の東北紅葉狩り ~十和田湖、八幡平~

2018年11月22日 |    東北(2018)

三日目は十和田湖、八幡平(1614m)を周りました。前日に散策をした奥入瀬渓流脇の遊歩道と平行に走っている、車道を通って十和田湖へ向かいました。ホテルのある焼山から十和田湖までは約14kmあり、この日は平日だったので車道を走行できたのです。

前日に渓流散策をした「雲井の滝」の前を通り過ぎ、それから先の渓流沿いを、ゆっくりドライブしました。小雨が降っていたのと朝早かったので、車も渓流散策をされている方々も少なく、美しい紅葉が勿体ないと感じる程のひっそりした早朝の奥入瀬渓流沿いでした。


もう1~2kmで十和田湖到着と思っていた時、大きな水音がして銚子大橋が見えてきました。奥入瀬渓流にはいくつもの滝がありますが、この銚子大橋は奥入瀬本流にかかる唯一の滝で、幅が広く水量豊かでなかなか迫力がありました。この滝は奥入瀬を遡上して十和田湖に入ろうとする魚を拒む、魚止めの滝とも呼ばれているそうです。ひっそりした奥入瀬渓流沿いでしたが、この滝の周りには、かなりの人が集まっておられました。
<銚子大橋>

十和田湖では遊覧船に乗って紅葉を楽しみましたが、雨は上がっていたけれどどんよりした曇り空で、紅葉狩りには今一つの空模様なのが残念でした。



十和田湖畔には、詩人であり彫刻家の高村光太郎の「乙女の像」が建っています。左手を合わせて向かいあう2体の乙女像。この像のモデルは妻の智恵子だそうですが、十和田湖の圧倒的な大自然にも負けない力強い女性像で非常に存在感がありました。おそらく高村光太郎の理想の女性像なのでしょう。
<「乙女の像」>

「乙女の像」が置かれている場所の前は、御前ヶ浜と呼ばれる美しい浜辺でした。
<御前ヶ浜


十和田湖を観光後、東北自動車道を南下し、松尾八幡平ICから八幡平アスピーテラインに入り、八幡平山頂レストハウスを目指しました。最初は下の写真の様な山全体の素晴しい紅葉を車窓から楽しんでいたのですが...。


だんだん周りの景色が違って来て、車も殆ど通らず頂上に着く頃には山肌に薄っすらと雪があり、ミゾレ交じりの雨も降り出しました。頂上のレストハウスは開店していましたが、周りにはほとんど人がいず、車外に出ると強い風と寒さで、すぐ車に戻りました。道も凍ってしまいそうで怖くなり、写真も撮らず、すぐに下山することにしました。

八幡平の中腹辺りまで下りて来て、周りを見る余裕がでてきた頃に車外に出てみると、雨も上がりキレイな虹が出ていました。ここでしばらく時間を過ごしているうちに、ふっと向うを見ると大きな「熊出没注意」の表示板が目に入り、驚いて車に戻り急いで下山しました。八幡平アスピーテラインは散々でしたね(^-^)


後から知ったのですが、八幡平はこの日の朝が初冠雪だったそうです。









秋の東北紅葉狩り ~奥入瀬渓流散策~

2018年11月16日 |    東北(2018)

蔦沼から奥入瀬渓流への道筋は見事な紅葉で、車も少なかったのでゆっくり走行しました。この辺りはブナが多いのでしょうか、黄葉の紅葉は素晴しいものでした。


割合早くホテルに着いたので荷物だけ置いて、早速奥入瀬渓流を散策しました。奥入瀬渓流とは十和田湖畔の子の口から太平洋に流れ出る奥入瀬川(相坂川)の、子の口から焼山までの約14kmをいうようです。

14kmのうち私達が散策したのは、奥入瀬らしい景観美が始まる「石の戸」から「雲井の滝」までの約4㎞でした。この辺りは奥入瀬渓流の見どころが集まる中流域で、ホテルが出してくれるシャトルバスに乗って「石の戸」まで行き、渓流散策を楽しみました。

日曜日でしたので、ホテルのシャトルバスなど限られた車しか車道を通れないらしく、深い原生林の中を流れる渓流の水音と、散策している人々の話声しか聞こえない静かな奥入瀬でした。

渓流に沿って流れとほぼ同じ高さに車道と遊歩道が作られているので、尾根や山腹の道から渓谷を眺めるのとは又趣きの異なった景観を味わうことが出来ます。また流れが速いところ、緩やかなところと次々に変化していき、散策していて飽きることがありませんでした。
<速い流れ>
<緩やかな流れ>

下の写真は、激流が岩にぶつかり砕ける奥入瀬で一番人気の名所「阿修羅の流れ」と水量豊かで美しい滝「雲井の滝」です。
<阿修羅の流れ>
<雲井の滝>

10年位前に「東北の夏祭り」ツアーに参加した時も奥入瀬を散策しましたが、その時は奥入瀬の中流域の更に一部の400m~500mしか歩かなかったので、奥入瀬の素晴しさを今回ほど感じることは無かった様に思います。深い原生林と所々に現れる苔むした岩の風情、渓流の様々な表情、渓流と滝が作り出す景観には他では見られない趣きがあり素晴しいな~と感じます。