日々の暮らしに輝きを!

since 2011
俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

まさか、まさかのサヨナラ勝利!

2016年06月29日 | お出かけ

ヤフオクドームでプロ野球ロッテvsソフトバンク戦を観戦。

4回、7回にナバーロ、5回にデスパイネに、それぞれ2ランホーマーを打たれ 

7回裏の時点で 6:1 に。

ところが、

ソフトバンクの負けを予想し、多くの観客が帰り始めた8回裏、
 
二つの四球をからめ、

柳田、内川、長谷川、松田の連続ヒットで一挙5点。

延長戦に突入した10回裏、

2死1塁から今宮のサヨナラ2塁打が飛び出し

まさか、まさかのサヨナラ勝利!

1塁走者が足の速い本多だったのもソフトバンクに幸いした。

この勝利で連敗を逃
れ、
ロッテとのゲーム差が再び7.5に。

見ごたえのある首位攻防戦だった。


今宮選手は元々素晴しい守備に加えて、

最近、打撃にも開眼、打率もうなぎ登り。

今日も5打数4安打1打点の大活躍。

この調子をずっと維持してほしい。



(カメラを忘れ臨場感がなくてスミマセン)

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スイトピー

2016年06月25日 | つれづれ

もう盛りは過ぎてしまったけれど、

梅雨空にスイトピーが咲いている。

昨年の秋に種をまいたら、ほぼ全部目を出した。

苗は元気に冬を越し、

春になるとぐんぐん育って、支柱を立てたりしているうちに、

いつの間にか私の背丈を超す位に。

5月半ばから少しづつ花が咲き始めた。

今年は薄紫色の花が無いのが、何だか寂しい。

毎日切り取ってテーブルに飾る。


素人が育てた花なので、ジクが短いのがたまにキズ(^-^)

辺りにほのかないい香りが漂って幸せな気分。

花言葉は「門出」。

花の形が今にも飛び立つ蝶の様に見えることからつけられたそう。

その可愛さが若い方の門出にふさわしい。


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俳人杉田久女(考) ~ユダともならず...~(66)

2016年06月23日 | 俳人杉田久女(考)

昭和11(1936)年『ホトトギス』10月号に自分の除名社告を見た久女は、おそらく我が目を疑い言葉を失ったでしょう。この時、久女46歳でした。

結果としてみると、この除名は久女の俳人としての生命だけではなく、久女の実人生までを崩壊させ、その生涯を完全に閉ざすことにつながりました。が虚子は久女は除名後は他派へ移ると予想し、
彼女にそれ程の打撃を与えるとは考えなかったのかもしれません。

除名から少し経ち落ち着きを取り戻した頃、久女は除名は自分の去就について、虚子に試されているのだと考え、いつの日か虚子の勘気が解けて、再び同人に返り咲く日が来ることを信じていたようで、最後まで他の結社に移ることはしませんでした。

除名後の、昭和11年12月号の『俳句研究』にこんな作品を発表しています。

ユダともならずの前書きがあり

      「 春やむかし むらさきあせぬ 袷見よ 」

前書きのユダという言葉に、除名されても『ホトトギス』を裏切る者ではないとの思いがこめられているようです。

又、除名から1年後に『俳句研究』10月号に発表した「青田風十句」の中に、
下の様な大胆な4句があります。

      「 立てとおす 男嫌ひの 単帯 」

      「 張りとほす 女の意地や 藍浴衣 」

      「 押しとほす 俳句嫌ひの 青田風 」

      「 虚子ぎらひ かな女嫌ひの ひとえ帯 」

この時期の久女の気持ちを表す句と言えるでしょうが、その様な背景を離れても4句ともキッパリとした季語の使い方が小気味よく、切れの良い魅力的な句だと感じます。

「男嫌い」、「女の意地」、「俳句嫌い」、「虚子嫌い」と言い放つ久女の心には、当然自身の句集出版、除名へのわだかまり、怒りが渦巻いていたと思われます。

久女年譜によると、昭和13(1938)年に長女昌子さんの結婚を祝う句が『ホトトギス』雑詠に3年ぶりに乗りました。
 
      「 母として 新居訪うなり 菊の晴 」

      「 新婚の 昌子美はし さんま焼く 」 

幸せな結婚をした娘を見守る母の喜びにあふれた句ですね。『ホトトギス』除名の痛手で悶々と暮らしていたでしょうが、母親としての務めはちゃんと果たしていたのですね。
    

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俳人杉田久女(考) ~『立子句集』の上梓~(65) 

2016年06月20日 | 俳人杉田久女(考)

久女が『ホトトギス』から除名された翌年の昭和12(1937)年に、高浜虚子の愛娘であり俳誌『玉藻』の主宰者、星野立子の句集『立子句集』が出版されました。
<星野立子>

虚子はその序文で〈自然の姿をやはらかい心持で受け取ったままに諷詠するということは、立子の句に接してはじめて之ある哉といふ感じがした。写生という道を辿って来た私は、さらに写生の道を立子の句から教わったと感ずることもあったのである。それは写生の目といふことではなくて、写生の心という点であった。其の柔らかい素直な心は、やゝもすると硬くなろうとする老いの心に反省を与えるのであった。女流の俳句はかくの如くなくてはならぬとさへ思った〉と手放しで、愛娘立子の句を称賛しています。

この時期の高浜虚子にとって、自分がすすめて俳誌『玉藻』を主宰させた愛娘星野立子が、俳句により経済的安定を得、俳人としての地位を築くことは、何にもまして重要なことだったと思われます。

このことが高浜虚子の目を曇らせ、愛娘の星野立子が、俳句創作ばかりではなく、俳句評論も書ける、実力ある俳人杉田久女の大きな影に隠れてしまうのを恐れた為、久女による句集序文懇願を拒否し、ひいては久女を同人から除名するという流れになったのではと思わずにはいられません。

そうだとすると、それは虚子が久女同人除名の理由を明らかに出来ないのも、さもありなんと感じますし、久女の死後、同人除名の理由を明らかにしないまま、除名処分を正当化する様な、久女たたきとも思える文章を発表しつづけたのも納得できます。

これは私だけが推測しているのではなく、そう感じている研究者は少なからずおられるようですし、当時ささやかれていたことでもあったようです。

又、久女の長女、石昌子さんも「久女記」のなかで『ホトトギス』の大先輩から言われた言葉として「久女さんの文学者として俳句の道を歩もうとするその姿勢に、虚子先生が不安を抱かれたのです。立子さんの大きな影となって、立子さんがその陰に隠れてしまうことを恐れられたのです」と聞かされたと書いておられます。

続けて昌子さんは、〈虚子先生ほど骨肉の情愛の深い方はいないということは、虚子先生に接した人ならだれも否定する人はいないと思う、なので私にもこの言葉にはうなずけるものがあった〉と、述べておられます。

昌子さんは、〈虚子先生は骨肉の情愛が深い〉と言っておられますが、研究書などによると、このことを「身内偏重」と表現しているようです。

(写真はネットよりお借りしました)

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俳人杉田久女(考) ~同人削除~(64)

2016年06月17日 | 俳人杉田久女(考)

高浜虚子がヨーロッパから帰国して数か月経った、昭和11(1936)年の『ホトトギス』10月号に、1ページを割いて「同人変更」の社告が載りました。その同人変更の社告とは

  〈 従来の同人のうち、日野草城、吉岡禅寺洞、杉田久女の三君を削除し、
    浅井啼魚、滝本水鳴 両君を加う。      ホトトギス発行所 〉

というものでした。これが久女の俳句人生
において最大の謎とされる事件の発端でした。社告の中の“削除”という言葉は除名と置き換えてもいいと思います。

この様な1ページを割いての社告は前代未聞のことであったらしく、なんの説明もなく、一方的な通告で久女は『ホトトギス』を除名されたのです。久女はさらし首になったも同然であり、これによって俳人としての命をたたれたのです。

除名された3人のうち日野草城、吉岡禅寺洞は、『ホトトギス』同人でありながら花鳥諷詠に飽き足らず、新興俳句運動の提唱者になっていたので、同人除名もある程度納得できると周りも思っていたようです。

が、しかし杉田久女が彼らと同じように除名されたことは、俳檀の人々を非常に驚かせました。当時の久女は前記の二人と違って、『ホトトギス』を批判するどころか、虚子を敬慕し客観写生の重要性を説いていたからです。

高浜虚子は久女除名の理由をその後も明らかにしないまま亡くなりましたが、当時の状況を丁寧に追っていくと、おのずと見えて来るものがあるようです。

研究書によると虚子への度を越した心酔ぶりが、虚子に嫌われたのだという噂が当時ささやかれていたのは事実のようです。しかし俳句の実力はあるけれど、自分を心酔しすぎるから除名したなどとは、まったく筋の通らない話です。周りに明らかに出来ないだけで、久女を除名したのには除名するだけの明確な理由が、虚子の胸の中に在ったのだと思います。

私は、前記の二人の除名は付け足しで、久女を除名するのが虚子の真の目的であったのではと感じています。他の
二人はいずれ新興俳句陣営に行く人なので、彼らが『ホトトギス』から脱退する前に除名して『ホトトギス』の威を保ち、目障りな久女を彼らとひとくくりに除名したのではと思えてなりません。

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