毎日新聞で3月から平野啓一郎さんの小説『マチネの終わりに』の連載が始まっています。
平野さんといえば大学在学中に『日蝕』で芥川賞を受賞され作家デビュー。三島由紀夫の再来などと言われ、その後も次々に話題作を発表されていますね。
彼の小説を読みたいと思いながらも実際には読んだことはありませんでしたので、連載の予告記事を見た時から、楽しみにしていました。
作者の言葉によると、この小説のテーマは愛と死、そして時間。青春を終えた40代をどう生きるかなどだそうです。
私は文章以外に挿絵にも興味をもっています。とても純文学作品の挿絵とは思えない雰囲気の絵で(最近では私でもわかるものもある)、この挿絵を描いておられるのは、どんな方だろうかと思っていましたら、平野さんの強い希望で決まった石井正信さんという方だそう。
石井さんによれば、挿絵は上下左右に増幅していき、連載が終われば、一枚の巨大な絵が完成するとのこと。よく飲み込めないながら、その巨大な絵は何らかの形で読者に披露される予定だそうで、それも楽しみにしています。
連載は始まってまだ2か月半位ですが、40才前後の二人の主人公が、最初の偶然の出会いの次のステップの、自分たちの意志でパリで逢うという最初のヤマ場を向かえています。
どうも、二人の間柄がこれから抜き差しならぬ方向に展開して行きそうな気配、大。 新聞を開くとこの小説を一番先に見るようになり、私ものめり込んでいきそうな気配、大です(笑)。
又、この小説は毎日新聞紙上だけではなく、noteというサイトでも読めるようになっています(10日遅れ)。
https://note.mu/hiranok
ちなみに小説のタイトルの「マチネ」というのは、コンサートの「昼の部」のことだそうで、夜の部は確か「ソワレ」といいますね。