日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

米国・中国太平洋分割秘密協定、尖閣衝突事件、普天間基地問題

2010-09-24 22:20:37 | 放言
なんだか唐突に那覇地検が尖閣諸島沖でわが国の巡視船に衝突した中国漁船の船長を処分保留のまま釈放すると発表した。釈放の理由をなにか述べていたが、それはそれとして司法判断なら仕方があるまいと思いかけたのに、最後に「わが国国民への影響や、今度の日中関係を考慮した」との言葉を聞いた途端、これは政治判断であることを覚った。となると、政府は国民が十分納得出来るまで説明責任を果たすべきであると思う。この検事の一言は重い。それと同時にある妄想が湧いてきた。

9月だから思い出したというわけではないが、1939年9月1日、ナチス・ドイツの機械化部隊がポーランド領内に侵攻し、いわゆる電撃作戦によりポーランド軍の主力部隊を約二週間で壊滅状態にした。そして9月17日には今度はソ連軍が東部ポーランドに侵攻し10月5日にポーランド軍が降伏した。その結果、ポーランドはドイツとソ連によって東西に分割占領されたのである。ドイツ軍侵攻の約一週間前の8月23日にモスクワで独ソ不可侵条約が調印され、その際の秘密議定書にもとづくポーランドの最終処理であった。かくして第二次世界大戦が始まった。なぜこんな話を持ち出したかといえば、ひょっとして米国と中国の間で太平洋の覇権を巡って、分割支配の秘密協定が出来上がっているのではないかと妄想したからである。そうだとすると最近のいろんな動きが分かりやすくなるのである。

海軍力を著しく増強してきた中国が、東シナ海からさらに西太平洋へ積極的に進出を始めたことはすでに周知の事実で、太平洋の覇権を巡って米国と対峙するのはもう目前に迫っている。しかし両国にとって軍事的衝突ではなくて談合で問題が解決出来れば双方の利益に叶う。となればナチス・ドイツとソ連の間で結ばれたポーランド分割の取り決めがよいお手本である。かくして太平洋東西分割支配の秘密協定が結ばれた。あとはじっくり時間をかけて実効支配に至ればよいので、そのために米国と中国が互いの利益になるよう協力し合えばよいのである。米国は当面なにはともあれ普天間基地問題を自国の利益になる形で解決したい。太平洋の分割支配のためにも沖縄の基地は必要で、しかもその費用のすべてを日本に負担させればいうことがない。そのためにはどうすればよいのか。

日本国領土である尖閣諸島に中国がちょっかいをだせばよいのである。軍隊でもない自衛隊が単独で中国の侵攻を防ぐことはもとより論外である。とっくの昔に米国が骨抜きにしてしまったからである。米国はただ尖閣諸島には日米安保条約が適用されるとリップサービスをするだけでよい。今の菅内閣に日本の安全保障に普天間基地を今さら変更するわけにはいかないと言わせればよいのである。これで米国としては普天間基地問題は一挙に解決する。

これで中国は米国に貸しを作った。そのうえ中国にしても何か問題が生じた時、日本にどの程度の圧力をかけると屈服するかそれを試すのに今回の「尖閣衝突事件」はちょうどよいチャンスである。次々と言いがかりをつけ始めた。しかしこれは日本にしてもる中国の対日強硬姿勢が行き着く先を見極めるチャンスでもあると私は思っていたのに、はやばやと日本の不甲斐なさを世界に示す政治的結末がなされてしまった。私以上に中国も呆気にとられたことだろう。というわけでせっかくふくらみ始めた妄想が萎んでしまった。目出度しめでたし?

最新の画像もっと見る