日々是好日

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見事な菅首相の政権執着力

2011-06-16 17:52:33 | 放言
最近はかなり距離を置いて政治の動きを見ているが、それにしても菅首相の政権の座への執着ぶりが凄まじい。ここ何人かの総理大臣と比べて特筆に値する。ここまで欲望を剥き出しにすると、虚飾がなく爽快感まで感じるくらいである。そして第1.5次(?)補正予算案、特例公債法案、東日本大震災や原子力事故関連の法案の成立を、国会の会期を大幅に延長して図るなど、積極的な攻勢に出ている。それに対して内閣はもちろん民主党執行部もただただ引きずられるばかりであるし、自民党などの野党も菅首相を退陣に追い込むには全く手詰まりの状況である。一口にいえば菅さんの首相の座にしがみつこうとするエネルギーが、それに対抗するエネルギーの総量を上回っているからである。批判・反対勢力が本気になっていないからと言える。例えは悪いが、山口組が長年にわたる国の撲滅攻勢を跳ね返して依然としてその勢力を保っているようなもので、生き残りにかける真剣度がそれを潰そうとする真剣度を大きく上回っているからである。

こうなれば菅さんの手練手管をじっくりと見極めたい気がする。そして、国民の総意によらない首相の存在そのものがおそらく最大の問題点になろうが、議会内閣制の数々の問題点をあぶりだせればそれなりに無駄ではない。どうせ政治空白の続いている日本である。

これほどまで類を見ない菅さんの政権執着力を、本当に国民のための政治力に転換できればと僥倖を期待する気もないわけではないが、奇跡頼みはよそう。先行きにどのような見通しがあるわけではないが、もし菅さんを辞任に追い込む機運が民主党内で高まれば、閣僚が揃って辞表を提出するのが奇策ではあろう。それに菅さんがどう対抗するのか、そこまで見せてくれたら「見世物」としてはまずは満足できそうである。

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