日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

私の『靖国神社』問題 ― 東条英機元首相の心の内は?

2005-07-03 15:35:01 | 社会・政治
昨日のブログで私はこう問いかけた。

《現実にはかってのA級戦犯の御霊が靖国神社に合祀されている。
これは『御霊』の意思にかなったことなのだろうか》 と。

今朝の「サンデープロジェクト」に太平洋戦争開戦時の総理大臣東条英機氏の孫である東条由布子が出演されるとのことだったのでテレビをつけた。東条元首相が死後靖国神社に祀られることについて何かはっきりした遺志があったのかどうか、そのあたりの話が聞けるのではないかと思ったからである。田原総一朗氏のインタビューで由布子氏は『一切語ることなかれ』の東条家に纏わる話をいろいろとされ、最後の方で質問に答える形で元首相の以下のような考えを紹介された。

「国内にあっては陛下に対してあるいは国民に対して、また国土を焦土化したことに対して自分は七度生まれ変わっても償えるものではない。それほど罪が大きい」

とすると、「だから私は靖国神社には入れない」と元首相は云われるのではないかと思ったが、番組の中では触れられなかった。

その靖国神社との関連で由布子氏は次のように述べられている。

「日本の伝統的な文化というか死生観では、大将であろうと元帥であろうと一兵卒であろうと亡くなられたらすべて神さまにおなりになる。そういう差別(赤紙を出す方と貰う方)はない」

実はこの箇所が私の心にはすんなりと入ってこないのである。

極端なケースを考えてみよう。
包丁を手にした男が授業中の教室に乱入して児童を何人も殺傷したところに警察官が駆けつけ、包丁を振り回している犯人を射殺する。

日本の伝統的な死生観ではこの殺傷された児童と射殺された犯人が同じように神に祀られて当たり前とでも云うのだろうか。神道に暗い私の常識では犯人は地獄に堕ちるのであるが。

元首相の『贖罪しきれない』の思いを推し進めていくことが、遺族の云われるように「亡くなられたら神さまにおなりになる」にすんなりと繋がっていくのだろうか。一番戸惑われるのは近代日本を代表する武人の一人である故陸軍大将東条英機の御霊ではなかろうかと私は思う。

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