
昨夜10時からの教育テレビで藤原歌劇団による「椿姫」と東京二期会による「魔笛」、それぞれのハイライトが放映された。オペラ好きにはこたえられない番組であった。
「椿姫」では、実は私ははじめてお目にかかったのだが、ヴィオレッタ役のエヴァ・メイの素晴らしかったこと。声の美しさといい、技量に裏付けられた典雅な歌い方といいとにかく魅了されてしまった。リリック・コロラトゥーラ・ソプラノ女王の風格があり、CDやDVDあさりをこれから始めそうである。アルフレード役の佐野成宏も大好きな歌手の一人、体調がよくなかったのだろうか、声の裏返るところがあってドキッとした。
「魔笛」は舞台装置に衣装がユニーク。演出が実相寺昭雄とあったが、未来都市的な舞台装置とそれに見合ったコスチュームもあれば桃太郎のような武士姿も登場する。それが物語と少しも違和感がないのに驚いた。まあ「魔笛」だから出来たことであろうとは思うが、ファンタジーというか、幽遠の世界が目の前に浮かび上がってくる演出には恐れ入った。写真はその一つのシーン、船が宙づりになっている。
前者が1月23日東京のオーチャードホール、後者が3月5日の新国立劇場オペラ劇場での公演だったそうだが、このような字幕を見るとつくづく東京近郷に住んでいる人が羨ましくなってくる。せめての憂さ晴らしに私のできることといえば、テレビを録画してあと心ゆくまで繰り返し繰り返し観賞することしかないのである。
そこで今日の主題はいかにテレビ番組を録画して愉しむか、ということにする。
最近はDVD録画が大流行である。人それぞれの好みのやり方があると思うが、ここで私の『やり方』をご紹介したい。綺麗な画質でCMに邪魔されず、それでいてDVDビデオ化に時間をかけたくない、という『やり方』である。
ASAhIパソコンの最新号(2005年6月1日)に三種類のDVDオーサリングソフトの比較記事があり、3.6GBのMPEG2ファイルをDVDメディアへ書き込み完了までの時間が記されている。最短が46分、次が1時間20分、そして一番遅いのでは3時間38分もかかっている。この時間をもっと短縮できないか、というのが私の課題の一つである。答は簡単、極端な場合はMPEGファイルをディスクに書き込むだけの時間があればいい。そう、MPEGファイルのままディスクにデータとして書き込むだけなのである。それが、テレビに映像を送るDVDプレイヤーを選ぶことにより可能になるのである。
私の愛用のDVDプレイヤーはカノープス製Multi R DVD Player(MRD-1)、実勢価格は今や1万円少しであろう。市販のDVDに始まって10種類以上のフォーマットが再生可能である。DivXも含まれていてMPEG1、2ももちろんOK。MPEG2ファイルをDVDのメディアにデータファイルとして書き込むだけでテレビ上での再生が可能になる。テレビから録画したものを再生する方式としてはこれで必要且つ十分である。
テレビ録画は日本デジタル家電の「ロクラクII」を使っている。ハードディスク容量は120GBで、録画ファイルをPCに転送する際にMPEG2ファイルにソフト変換を行う。画質音質を確保しながらもファイルサイズを低く抑えることを目指して試行錯誤の末、私の到達した録画条件は以下の通りである。
解像度: D1(720 x 480)
ビットレート: CBR 4Mbps
オーディオ: 128Kbps
PC上のMPEG2ファイルそのものをDVD-Rにそのまま書き込むのは一番簡単である。
しかしNHK番組のようにCMのない場合でも前後をカットしてスッキリさせたいこともある。ましてや民放の場合はCMカットを行えばスッキリすること請けあい、私はそうしている。そこで必要なのがCMカット用のソフトで、しかもCMを除いたファイルをMPEG2フォーマットで出力したい。私はながらくカノープス製の「MegaCraft2」を使ってきたが、最近は長瀬産業製の「SceneCutter2」を用いるようになった。カット後のファイルの書き出しが断然早いからである。
ここで民放で録画した1時間54分番組からCMカットした例を示す。
用いたマシンはペンティアム4(2.26GH)である。
加工前: 3.39GB 1時間54分
CMカットに要した時間: 36分 9カ所
MPEG2への書き出し時間: 7分
カット後: 2.52GB 1時間34分
DVD-Rへ書き込み: 13分
「SceneCutter2.0」には場面転換を自動検出する「Auto SceneDetector」なるプラグインがある。検出感度を何段階かに切り替えることができるが、中程度の設定で検出だけに34分かかった。マーク数が383で削除したシーンが61と出た。しかしCMだけが削除されたのかどうかもう一度自分の目で確かめる必要がある。とするとこのプラグインを使わずに最初から手動でCM削除を行った方が時間が短くて済む。
MPEG2ファイルの加工が不必要であればDVD-Rへの書き込み時間だけで済んでしまう。
このようにMPEG2ファイルとして保存しておくと、後々自由に加工できる。テレビとパソコンを問わずビデオを再生できるので、録画した番組を個人的に愉しむにはもっとも便利であると思う。多くの方々に勧める次第である。
「椿姫」では、実は私ははじめてお目にかかったのだが、ヴィオレッタ役のエヴァ・メイの素晴らしかったこと。声の美しさといい、技量に裏付けられた典雅な歌い方といいとにかく魅了されてしまった。リリック・コロラトゥーラ・ソプラノ女王の風格があり、CDやDVDあさりをこれから始めそうである。アルフレード役の佐野成宏も大好きな歌手の一人、体調がよくなかったのだろうか、声の裏返るところがあってドキッとした。
「魔笛」は舞台装置に衣装がユニーク。演出が実相寺昭雄とあったが、未来都市的な舞台装置とそれに見合ったコスチュームもあれば桃太郎のような武士姿も登場する。それが物語と少しも違和感がないのに驚いた。まあ「魔笛」だから出来たことであろうとは思うが、ファンタジーというか、幽遠の世界が目の前に浮かび上がってくる演出には恐れ入った。写真はその一つのシーン、船が宙づりになっている。
前者が1月23日東京のオーチャードホール、後者が3月5日の新国立劇場オペラ劇場での公演だったそうだが、このような字幕を見るとつくづく東京近郷に住んでいる人が羨ましくなってくる。せめての憂さ晴らしに私のできることといえば、テレビを録画してあと心ゆくまで繰り返し繰り返し観賞することしかないのである。
そこで今日の主題はいかにテレビ番組を録画して愉しむか、ということにする。
最近はDVD録画が大流行である。人それぞれの好みのやり方があると思うが、ここで私の『やり方』をご紹介したい。綺麗な画質でCMに邪魔されず、それでいてDVDビデオ化に時間をかけたくない、という『やり方』である。
ASAhIパソコンの最新号(2005年6月1日)に三種類のDVDオーサリングソフトの比較記事があり、3.6GBのMPEG2ファイルをDVDメディアへ書き込み完了までの時間が記されている。最短が46分、次が1時間20分、そして一番遅いのでは3時間38分もかかっている。この時間をもっと短縮できないか、というのが私の課題の一つである。答は簡単、極端な場合はMPEGファイルをディスクに書き込むだけの時間があればいい。そう、MPEGファイルのままディスクにデータとして書き込むだけなのである。それが、テレビに映像を送るDVDプレイヤーを選ぶことにより可能になるのである。
私の愛用のDVDプレイヤーはカノープス製Multi R DVD Player(MRD-1)、実勢価格は今や1万円少しであろう。市販のDVDに始まって10種類以上のフォーマットが再生可能である。DivXも含まれていてMPEG1、2ももちろんOK。MPEG2ファイルをDVDのメディアにデータファイルとして書き込むだけでテレビ上での再生が可能になる。テレビから録画したものを再生する方式としてはこれで必要且つ十分である。
テレビ録画は日本デジタル家電の「ロクラクII」を使っている。ハードディスク容量は120GBで、録画ファイルをPCに転送する際にMPEG2ファイルにソフト変換を行う。画質音質を確保しながらもファイルサイズを低く抑えることを目指して試行錯誤の末、私の到達した録画条件は以下の通りである。
解像度: D1(720 x 480)
ビットレート: CBR 4Mbps
オーディオ: 128Kbps
PC上のMPEG2ファイルそのものをDVD-Rにそのまま書き込むのは一番簡単である。
しかしNHK番組のようにCMのない場合でも前後をカットしてスッキリさせたいこともある。ましてや民放の場合はCMカットを行えばスッキリすること請けあい、私はそうしている。そこで必要なのがCMカット用のソフトで、しかもCMを除いたファイルをMPEG2フォーマットで出力したい。私はながらくカノープス製の「MegaCraft2」を使ってきたが、最近は長瀬産業製の「SceneCutter2」を用いるようになった。カット後のファイルの書き出しが断然早いからである。
ここで民放で録画した1時間54分番組からCMカットした例を示す。
用いたマシンはペンティアム4(2.26GH)である。
加工前: 3.39GB 1時間54分
CMカットに要した時間: 36分 9カ所
MPEG2への書き出し時間: 7分
カット後: 2.52GB 1時間34分
DVD-Rへ書き込み: 13分
「SceneCutter2.0」には場面転換を自動検出する「Auto SceneDetector」なるプラグインがある。検出感度を何段階かに切り替えることができるが、中程度の設定で検出だけに34分かかった。マーク数が383で削除したシーンが61と出た。しかしCMだけが削除されたのかどうかもう一度自分の目で確かめる必要がある。とするとこのプラグインを使わずに最初から手動でCM削除を行った方が時間が短くて済む。
MPEG2ファイルの加工が不必要であればDVD-Rへの書き込み時間だけで済んでしまう。
このようにMPEG2ファイルとして保存しておくと、後々自由に加工できる。テレビとパソコンを問わずビデオを再生できるので、録画した番組を個人的に愉しむにはもっとも便利であると思う。多くの方々に勧める次第である。