「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「木瓜の花」

2014-12-26 03:06:26 | 和歌

 襟巻や手袋が離せないこの頃だが、寒気のなかで「木瓜」が華やかに咲いていた。



 寒さで草花は殆どが枯れてしまったが、木瓜や椿・山茶花などの花木だけは、この厳しい寒気の中で花を咲かせるのが不思議だ。虚庵居士はあれこれと花を漁って、バカチョンカメラで写した写真に副えて、拙い和歌をご紹介して来たが、こんな単純な疑問を抱き、愕きを感じたのは初めてだ。

寒さの中で花を咲かせるのは、植物にとっては並大抵のことではあるまい。
それが、こんな寒い時期を好んで、花を付けるとは一体どうなっているのだろう。寒さに耐えるのみならず、むしろ寒い季節を選んで花を咲かせるのは、温暖な春や夏の開花メカニズムとは逆な反応ゆえ、低能の虚庵居士には理解を超える現象だ。

 花を愛でることは誰でも出来るが、冬の開花のメカニズムを理解するのは、植物学の高度な知識が必要だ。 もとより植物学のそんな高度の知識はないので、ずぶの素人の想像、でっち上げの植物学をご披露しよう。

 人間も花木も生物は細胞分裂により成長するが、細胞分裂を促す何らかの刺激が必要だろう。木瓜の花の細胞は、寒気という刺激を受けて、それが細胞分裂を促すに違いあるまい。虚庵居士の体は寒気に曝されると細胞の活動は委縮するが、呑兵衛の虚庵居士の体は、アルコールが細胞を刺激すると忽ちゴキゲンになって活性化する。木瓜にとってのアルコールに代わる刺激が、寒さだと理解すれば、寒さが木瓜をゴキゲンにするはずだ。

 酔っぱらいの屁理屈に、無理やりお付き合いさせて失礼しました。 木瓜にとって
ゴキゲンの刺激剤は、アルコールではなく寒気であることだけは、間違いない様だ。


           襟巻を幾重にも巻く寒さかな

           華やかに咲く木瓜の花かも


           これまでは疑問も抱かず愛で来しが

           何故に寒期に木瓜は咲くらむ


           温暖な気候に育ち花咲くが

           ふつうの植物 寒期の木瓜はも?


           木瓜の花 愛でつつあれこれ語らひぬ

           寒気を好みて花咲く君はも


           それぞれに命を託すものは何?

           寒さに花つけ応える木瓜かな 







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