Hennessyのポケット瓶を携えてゴルフを愉しむのが虚庵居士の流儀であるが、先週のコンペでもスタート前の練習グリーンで「ぐびり」とやっていたら、お仲間に見つかって「やってますね」とのご挨拶だった。
酩酊気分とゴルフを楽しむ二刀流は、ゴルフ発祥の時代からの定番であった筈だが、いつの間にか生真面目なゴルフに変貌したのは、世のゴルファーの愉しみを半減して残念だ。コニャックやウィスキーのポケット瓶は、ゴルフをホールアウトするまでの、適度の酒量として定着したものなのだが ・ ・ ・。
何時ものように「ぐびり」とやりつつ散歩していたら、珍しい草花に出会った。
「紅の花か?」或は「紅の葉か?」と、見紛う草花だ。立ち止まってよく見れば、紅の色は花近くの「葉っぱ」であった。
虚庵居士の酩酊に付き合って、草花も酩酊したかと感激であった。
帰宅して調べたら、「猩々草・ショウジョウソウ」と判明した。
花図鑑には、「花の周辺の苞や葉は赤色になる」との記述だった。 和名の猩々とは古人が想像した酒好きのケモノで、酔って朱に染まった顔に因んで「猩々草」との名がついた、との解説も付記されていた。
「猩々」の名を見て、高山植物の「猩袴・しょうじょうばかま」の花と、能舞の「猩々」とを結びつけて詠んだ一首が想い出された。「汗顔の色紙作品」をご参照下さい。
花か? 葉か?
紅馨る草花に
出会いて何故か親しみを
覚えるゆえは何故ならむ
図鑑を調べわぎ妹子に
その名を告げれば応えらく
酔える貴方のお友達
草花までもが共に酔ひ
猩々なるとはお幸せ
どうぞお気兼ねなさらずに
ご酒を召しませ 酔いたらば
猩々の舞いを 観まほしきかも
わぎ妹子の期待に応えて舞わむかな
猩々草の紅の思ひを