「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「淡路島のペンタス」

2013-10-06 00:29:53 | 和歌

 久方ぶりに虚庵夫人の生地、「淡路島」を訪ねた。

 淡路島訪問の前夜遅くに、「蔓草の異名」の末尾に柄にもなく新内の名曲を引用したが、明石海峡大橋をクラウンで渡り始めたら、虚庵夫妻は何時しかこの新内を口ずさんでいた。
             向こうに見えるは淡路島
                 通う千鳥に文ことづけて
                     もしも知れたら 須磨の浦


 今回の訪淡は、義弟と虚庵夫妻の兄弟水入らずゴルフが主目的だったが、前夜祭はゴルフに参加しない義兄弟夫妻も加わって、豪華料理と虚庵居士の手造りワイン試飲会も兼ねて、大いに盛り上がった。

 淡路カントリークラブは、淡路島の稜線を切り崩して造成した名門ゴルフ場で、名物は超豪快な打ち下ろしロングホールだ。第3打まで総てが打ち下ろしで、烈風吹き荒ぶ山頂のティーグランドから見下ろせば、谷底に向かっての打ち下ろしには、思わず生唾を呑みこんだ。

 翌日は淡路島の南端から、四国への連絡大橋と渦潮を眺めた。
南淡路市には、国指定重要無形文化財に指定された人形座が昨年オープンしたので、人形浄瑠璃「戎舞」を鑑賞した。

 

 久々の淡路島訪問だったので、虚庵夫人の両親が眠る墓に参り、線香を手向けた。温暖な島ゆえに、季節外れとも思われる「ペンタス」に出会えて感激であった。
この花の和名は「草山丹花・くささんたんか」。比較的大きな葉に囲まれて、淡い色の小花が可憐に咲いていた。

 


           久々の淡路の島影 懐かしき

           「通う千鳥・・・」を口ずさむかな


           遥けくも車を走らせ来たるかな

           わぎ妹子産まれし おのころ島まで


           古事記にも国生みの島と記される

           淡路の島を誇る妻かな


           心こめて豪華料理を調理せし

           義弟夫妻に頭さがりぬ


           義兄弟 集いて酌むかな手造りの

           ワインの味は格別なるかも


           こころ許し歓談重ねる夕餉かな

           顔見て酔うかな ご酒にも酔うかな