「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「金虎の尾・きんとらのお」

2013-10-01 01:36:02 | 和歌

 「金虎の尾・きんとらのお」が、「うつろ庵」近くの遊歩道に咲いていた。

 この遊歩道に咲く花々は、これまでも何遍かご紹介したが、遊歩道に面した宅地や、或いは遊歩道のスペースを利用して、様々な花木を住民が植えて自ら楽しみ、道行く人々にも楽しんで貰いたいと、競う感じのところが堪らない道筋だ。

 

 「金虎の尾」は以前には見かけなかったが、ここ2・3年の間に細い枝を伸ばして、金色の花を咲かせて呉れる。枝穂に沢山の莟を付けて、初夏から秋にかけてかなり長い期間咲き続ける優れものだ。

 通いなれた道で「金虎の尾」にお目に掛ってから、あっという間に背丈は2・3メートルに伸びた。細い枝が素直に伸びるのは、成長がかなり早いことを物語っているようだ。確かめてはいないが多分、若枝を毎年カットしても、次の年にはまた若枝がすくすくと伸びて、花を咲かせる証しであろう。

 若やいだ細枝の緑葉と、枝先の金色の花穂が醸すハーモニーに、心地良く癒された散歩であった。

 


           何時の間に見上げる背丈に伸びしかな

           そちとの出会いは こぞ? おととしか?


           斯くばかり素直に枝を伸ばすのは

           花穂を受けてと 捧げる心か


           若枝を素直に伸ばすその先の

           花穂の金色 誰に捧ぐや


           條々の花穂を観れば清々し

           まことなるらむ 捧げる思いは 


           金色の花穂と緑の葉の醸す

           癒やしに暫し時を忘れぬ