「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「イチモンジセセリ」

2006-09-09 17:11:04 | 和歌

 ペンタスの花を写していたら、蝶とも蛾とも思われる昆虫が、かなり素早い身のこなしで飛んできて、ペンタスの葉に止まって羽を休めた。





 蝶にしては頭も胴体も、蛾に似て大きめだ。蛾にしては飛び方も、羽を休めるときの仕草も蝶ににている。全体的には随分地味だが、よくみるとシックな装いにセンスがある。 ピンクのペンタスの花に止まったところを写そうと構えたが、葉に止まったまま動かない。いかにも「ボクも写してよ」と言わんばかりに、目の前でポーズをとった。彼にしてみれば、「花よりボクを!」との主張かもしれない。

 昆虫図鑑で調べたら、歴とした蝶の仲間で、「イチモンジセセリ」と判明した。図鑑にも「よく蛾と間違えられる」と注記がしてあった。

 イチモンジセセリの幼虫は、稲の葉を好んで食べる害虫らしい。横須賀のこの辺りには、田圃をほとんど見かけなくなったが、農家にとってはニックキ輩に違いあるまい。






             ペンタスの花写しおれば飛び来たり
 
             ボクも写してと イチモンジセセリは 



             蝶なるや 蛾にも見紛ふ姿なれど 

             イチモンジセセリは茶羽織を着て 



             ペンタスは花の出番を待ちつつも
 
             イチモンジセセリを葉に止まらせて