「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「シャリンバイの花」

2006-01-09 18:37:25 | 和歌

 「うつろ庵」の近くの海辺の道路は、約一キロ余に亘り椰子の大木が植えられ、グリーンベルトにはシャリンバイなどの乾燥に強い根占が植えられている。夕映えのするプロムナードには、住民が散歩に来ているが、七草を過ぎた寒さに誰もが足早だ。

 シャリンバイの実も、心なしか身を寄せ合う感じがするが、そんな寒空に、白い花が一輪咲いていた。



 

  

             シャリンバイの実を寄せあふは七草を

             経にし海辺の寒風しのぐや



             シャリンバイの粒々黒き実を見れば

             かんばせ白く薄化粧して



 



             入り日追い足早に行く人影に

             白き物見ゆ 「シャリンバイの花」



             シャリンバイの花一輪はほの白く
 
             入り陽を受けて寒に咲くかな



             霜冷えもいとわず花咲くシャリンバイの

             堪える想ひを誰(た)に伝えばや