アマチュア無線局  JA2KOWの苦(好)戦的奮戦記

    CW大好き人間です! 言いたいこと言わせていただきます。

秋の夜の美談を一節

2008年10月31日 12時04分25秒 | コーヒーブレイク
昨日の午後7時半。自宅玄関のチャイムが鳴った。
どちらさん? あのー○○さんいますか?
息子の友人か何かだろうと、息子を呼んで玄関を開けると見知らぬ20代前半の若者が立っている。

「これ北区のbookoffの駐車場で拾ったんです」と見慣れた息子(17歳)の財布を差し出してくれた。
オオーー 息子と顔を見合わせた。

一昨昨日の午後7時半ごろ、その北区のbookoffで友人と買い物をして車に乗り込んだ時に後ろポケットに差しこんでいた財布を落としたのだ。
自宅まで友人に送ってもらって降りたところで有るはずの財布がない事に気付き、車中を探したそうだが見つからず、落胆して帰宅。
普段なら食事を済ませると、バッティングセンターかビデオ屋に一緒に行くのがほぼ毎日の日課だが、今日は行きたくないという。
何か変だなと思いつつ、テレビを観ていると、「おやじ 実は財布を落とした」と告白。午後9時だ。日頃から後ろポケットに格好つけて財布を入れるなと口うるさく言われていただけに直ぐに言えなかったようだ。詳しく話を聞くとやはり北区のbookoffが怪しいので、かなり時間は経っているが、一緒に探しに行くことにした。この時間帯でもおよそ20-30分の距離だ。
現場を探すが、あろうはずもなく、お店に聞いても届けられていなかった。
取り敢えず北警察署に届けに行く。
現金が9000円程と自転車の修理控(自宅の住所記載)、私のタスポのカード、ビデオ屋のカード類が入ってた。
現金が9000円入ていたので、完全に諦めムードだった。

それが、昨日の話にいきなり展開する訳だ。
態々名東区の我が家まで探しだして届けに来てくれた青年。
じっくりお礼をする暇もなく、中を見ました済みませんと言い残し、名も告げず去って行った。何とカッコイイ野郎だ。
警察嫌いか、どんな理由があるにせよ、中々できる事ではない。

まったく予期せぬ出来事に息子は大喜び。私も我を忘れていたが、ふと我に返りすぐさま息子と彼の後を追ったが、見つからなかった。
食事やお礼、車でなければ車で送ってあげればよかった等々、散々奥さんに叱られ自分でも悔やんでいる。
(私は普段家に居るときは裸同然でその時も息子の連れか何かだろうとパンツ一丁で対応していた hi(恥ずかしい) ズボンに履き替えていた時間がロスった)
それにしても「本当にありがとう」
彼に神の最大級の祝福とご加護があらんことを願う。
当然、私も息子も嫁さんも、彼と神々に心から深謝した。

当たり前のことが当たり前に行われない殺伐とした時代にあって、世の中を見直す嬉しい経験をした。