京都に着いた翌日、桜の朝。
早朝6時過ぎに目を覚まし、先ずはドイツの妻に無事到着のこと、
夜は左京区の友人と長く話をしていたこと、またいつものように
沢山飲んでしまったことなどを報告。
その後、まだ肌寒い朝の空気の中、修学院近くの宿を自転車で出発。
高野川、そして加茂川を上流から下流へ、また上流へ。
異国の友人を訪ねる旅人のような心持ちで、川を離れては小道や
路地に入り、人々の朝の様子や家々を眺めてはその毎日の暮らしに
思いを馳せ、また水の流れ行く川岸へと戻る。
朝風に揺れ、水面の光を映す早咲きの白き桜の花。
今来る春に次の春を想うような自分の心持ちをもう手放そうと思う。