イタリア・アオスタの谷で ① ー 「想い出の山小屋で新年スタート」

2016年01月15日 | ドイツ・ヨーロッパの「旅」

新年、明けましておめでとうございます。



今年のスタートは前から楽しみにしていた、家族揃ってのイタリア
アルプスへのスキー旅行です。
子供達三人とも20歳を超え、すっかり大きくなったので、こんなこと
は今後、ますます稀な機会になるかもしれません。

2016年1月2日

元旦の12時を回ってから、ドイツ・デュッセルドルフ近郊の自宅を
出発して、イタリア・モンテローザ山群、アオスタの谷、シュタファルまで、
約1000㎞の道を走っています。





スイスとイタリアの国境のセントバーナードの長いトンネルを抜けると、
突然、アルプスの冬の白一色の景色となりました。



後、約2時間で到着予定です。
子供達が小さい時から何度も足を運んで来た、家族の思い出が一杯
詰まった山小屋「ガービエットヒュッテ」に今日から一週間泊まります。
長男と僕以外は皆、まだ深い眠りについています。

午前10時40分頃、山間のつづれ折の細い道を一時間ほど走り、
イタリア・アオスタの谷の村「シュタファル/Stafal」に到着。





だいぶ観光開発が進んでいますが、100年ほど前には、
下のような写真の素朴な風景の村だったのかもしれません。



今日では、イタリア・モンテローザの広大な山群の
登山・スキーエリアの一大基地となっています。
ここから、標高約2400mの「ガービエット/Gabiet」の山小屋の
近くまで、6~8人乗りの大型ゴンドラで一気に上がります。
僕達6人の荷物やスキー道具も始発駅からこのゴンドラに載せて、
ガービエット山小屋近くの中間駅まで運ばれます。



そこから先は雪だけの世界となりますが、山小屋の雪上車の迎えで
人も荷物も小屋まで運ばれていきます。
(あまりに楽チン、昔山登りをしていた自分としては
多少気恥ずかしい話です)



さて、今年は本当に雪が少なそうです。ここでも、地球温暖化の
影響は明らかに出ています。モンテローザ山群の氷河も昔に比べて
だいぶ後退しています。でも、あまり難しいことは言わず、
まず、小屋に上がる前に皆の記念写真を一枚撮りました。

「元気で愉しい時間を過ごせるように!」





うちの奥さんはスキーよりも、のんびりしているほうが好きです。



車中の仮眠で寝ぼけ眼だった妻や子供達も、エスプレッソで
目を覚まし、シュタファル駅のゴンドラ近辺の専門スキーショップで、
各人のスキー道具やヘルメットを整えました。
ミヒャエル・シューマッハの事故以来、ヨーロッパのスキー場では、
ヘルメット装着は当たり前のことになったようです。
(ヨーロッパないしイタリアの人は、頭が細めでスマートなのか、
僕のヘルメットだけがXLでした。) 



荷物やスキーをゴンドラで持ち上げてもらって、ようやく
午後2時頃、目的の「ガービエットヒュッテ」(RIFUGIO GARBIET)
に到着しました。



今日から約1週間泊まる予定です。
家族六人で二段ベッドの二人部屋を三つ借りました。



薄いガラスが一枚入った木窓の外は真っ白な雪の世界。
暖房はほとんど効きません。
夜は下着やセーターを沢山着込んで床に入ります。
それでも昔、山登りをしていた頃の雪山テント生活を思えば、
僕にはまるで極楽のようです。
実際に皆が集い多くの時間を過ごすのは、下の食堂や
暖炉のある大きな部屋です。

 




この「ガービエット・ヒュッテ」は子供達が小さい時から冬、春
のスキーに、何度も足を運んで来た山小屋 です。
週末の日帰り客はもう山を降り、残るのは僕達宿泊客のみです。 



山の友達、小学校の校長でもあるドイツ人山岳ガイドのハラルドさんとも
一年振りに再会。互いにほぼ同い歳、先生と生徒の間柄で、何回かアルプス
の山行にも行っているので、いつ顔を合わせてもすぐに打ち解けます。





山小屋の主、サンドロさん一家も相変わらず元気です。



初日の小屋での夕食。いつもと変わらずパスタ、スープ、お肉の
メインディッシュ、デザートの順番です。アオスタ地方の素朴な
イタリア料理、実に美味しいと思います。















ガービエットヒュッテの夕食、暖炉の暖かさ。気の合う山仲間。

「ああ、また来て本当に良かった。」明日からが楽しみです。