昨夜のこと、ふとんに入ってしばらくするとホトトギスの鳴き声を聞いた。まさに「夏は来ぬ」である。ホトトギスは夜中に鳴くことがよくある。これはやっかいだ。安眠妨害になる。わたしが眠ってしまったのか、それとも鳴くのをやめたのか、その後を知らずに済んだ。
夏の野菜といえば果菜類ばかりに目が行くのは仕方ないのだが、7月に入ると葉ものがほとんどなくなる。とくに8月から9月は暑さのせいと、秋冬野菜への端境期で葉ものはたぶんどの家庭菜園でも不足する。
酷暑の時期でも、葉ものはおかずに必要だ。さて何がいいだろうか。とにかく暑さに強くなければならない。虫にもだ。あれこれ酷暑に強い野菜を育てて食べてみた。やっぱりというか、酷暑に負けない葉ものというものは、あまりうまくないものばかりだった。
しかしそれでも暑い盛りに葉ものはほしい。味に不満はあるもののいまに残っているのはクウシンサイとモロヘイヤになった。これが私の菜園の酷暑野菜である。このふたつの葉ものがあれば大いに助かる。
ということで、今年も両方のタネをまいた。
クウシンサイは直まきでもポットまきでもいい。ことしはポットまきにした。タネはかたいから一昼夜水に浸しておく。その芽が出てきた。しばらくしてから定植する。2人暮らしなら5株も育てれば十分すぎる。人間さまがぐったりきているときにも元気にツルを伸ばす。放っておくと隣りの畝にまで侵入する。伸び過ぎらた根元から刈り取ってやればまた新しいツルを伸ばしてくる。
クウシンサイはエスニック料理では人気があるものの、わが家ではせいぜいおひたしか油炒めぐらいにするだけで、せっかく収穫してもいつも同じおかずでは飽きてしまう。もっとおいしい食べ方がないものかと思いながらも、それがないのが悩みだ。