政府は、インドとの外務、防衛当局の次官級対話を格上げし、閣僚級協議を創設する方向で最終調整に入った。
安倍首相が9月1日に東京都内で開くモディ首相との会談で合意を目指す。
安全保障分野での関係を強化し、アジア太平洋地域で権益拡大を目指す中国をけん制する狙いがある。
中国が、スリランカなど南アジア諸国へのインフラ支援を通じてインド洋での影響力拡大を図っており、対抗策が必要と判断した。
2力国の外務、防衛当局による協議は2プラス2と呼ばれ、日インド両政府は2010年7月に初の次官級対話をニューデリーで、2012年10月に2回目を都内で開いた。
外務・防衛閣僚級協議が実現すれば米国、オーストラリア、ロシア、フランスに次ぐ開催となる。
首脳会談ではシーレーン(海上交通路)の安全確保に向け、海上保安当局間の交流や海上自衛隊とインド海軍による合同訓練の継続を確認。
急速な経済成長を続けるインドヘのインフラ輸出についても意見を交わ閣僚級2プラス2の開催状況す。
安倍首相は、ムンバイーアーメダバード間を結ぶ高速鉄道計画で日本の新幹線導入を働き掛けるほか、インド側が関心を寄せる水陸両用の海上自衛隊救難飛行艇「US2」の対インド輸出に向けた環境整備を図ることも検討している。
インドヘの日本の原発輸出を可能にする原子力協定締結に向けた交渉でも進展を狙う。
ただ核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドが核実験した場合の協力停規定などをめぐり、双方が折り合えるかは微妙だ。
インドとの外交に積極的な中国は、王毅外相が6月に訪問したのに続き、習国家主席も9月にインド入りする方向で、日中間の網引きが激化しそうだ。
中国の悪行を阻止するためによいことである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます