撤収が決まった南スーダン国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊部隊のうち、第1陣の約70人が4月17日、首都ジュバの空港を出発し、帰国の途に就く。
4月19日に青森空港に到着する予定だ。
第9師団(青森市)を中心に派遣されている約350人全員が、5月末までに数回に分けて撤収する。
南スーダンPKOを巡っては、昨年12月に安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」任務を可能とする運用が始まったが、新任務が実施されないまま撤収が始まる。
PKOを統括する「国連南スーダン派遣団(UNMISS)」への司令部要員4人の派遣は続けるが、撤収により、南スーダン以外も含め、自衛隊の部隊を派遣する形でのPKO活動はなくなる。
日本政府は今後、自衛隊による新たな国際貢献策を模索する意向だ。
ジュバでは昨年7月に大規模な武力衝突が起き、死傷者が多数出るなど治安が悪化。
野党が国会審議で、PKO参加5原則が崩れていると批判してきた。
部隊が当時作成した日報に「戦闘」と表現されていたことも問題化した。
南スーダンには2012年1月からインフラ整備を任務とする陸上自衛隊の施設部隊が派遣され、ジュバ周辺で道路補修などを行ってきた。
ただ、治安悪化に伴い、宿営地外での活動を一時見合わせるなどの影響が出たため「インフラ整備が当初の予定通りには進まなかった」との声も上がっている。
一方、UNMISSのナンバー2、スマレ国連事務総長副特別代表は4月16日までに共同通信の取材に応じ陸白の約5年間にわたる活動が「南スーダンに多大な貢献をした」と謝意を示した。
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