サロンで自ら機器を扱う「セルフ脱毛」に関する相談が各地の消費生活センターなどに相次いで寄せられている。
医師による医療脱毛より安価で、下半身など人に見られたくない部位も手軽に脱毛できる点が人気だが、機器の扱いを誤ってやけどをしたり火事になりかけたりといったトラブルが頻発。
専門家は、肌の状態によって強度を変えるなどの対応が欠かせず「事故は自己責任と考えるべきだ」と警告する。
国民生活センターによると、セルフ脱毛を含む「セルフエステ」に関する相談件数は、2014年度の5件から2022年度は508件まで増加した。
脱毛中にけがをしても、使用前から機器が壊れていた場合などを除き、自己責任となることがほとんどだという。
一方、安全なセルフ脱毛を目指す動きもある。
日本セルフエステ協会は、(1)研修を受けたスタッフが常駐、(2)スタッフが機器の使い方を利用者に説明するなどの条件をクリアした店舗にお墨付きを与える「認定制度」を導入。
これまでに福岡、熊本両県の計11店を認定店舗とした。
皮膚科が専門の百束比古医師は、セルフ脱毛機器は医師が手がける医療脱毛と比べ肌への負担が軽いものの、使い方次第ではやけどのリスクは十分にあると指摘。
「素人による脱毛は危険だという前提に立って考えるべきだ」と話した。
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