先日、とある駅のホームで列車の写真を撮っていたら、小学生くらいの男の子がぼくのところに駆け寄ってきて声をかけてきた。「あの~、あなたも鉄道が好きなんですか?」「えぇ、まぁ・・・」その男の子もまた、同じ列車を、ニ○テン○ーDSのカメラで写真に収めようとしていた。(邪魔をしてしまったかな・・・)ふと、そんなことを思った。
子供から年輩の方、さらには子供を持つママさんにまで鉄道好きがふえて、それはそれでいいことなんだろうけど、そんなファンの一部衆による振る舞いが問題になることも。きょうMSNに載っていた、こんな記事。
先日、京浜東北線から引退した「209系」にまつわる話なのだが、別れを惜しむファンが、駅に着くたびイイ写真を撮ろうと走り回ったり、実際に乗車したりする。そこまでならあり得なくもないのだが、そのために列車は超満員に。おまけに一部の輩が、列車を利用する乗客にむかって”鉄オタ専用でーす、一般人は乗れませーん!”などと叫んだり、写真を撮るいい位置を巡って騒動になるなど、暴徒化した一連の行動に利用者が困惑している・・・という内容だった。
かりにも電車は、「営業」している以上、「公共のもの」であるはずで、まして今回の列車は、普通に営業しているもので、特別なものでもなんでもない。”鉄オタ専用”などとさけんだ人の常識を疑いたくもなった。
列車に乗るたび、「車内マナーにご協力を・・・」というアナウンスが、駅には「暴力は、ゆるさない」という趣旨のポスター広告があるのだが、本当ならそんなの必要ないはずだ。一部の心ない(!)利用者、あるいはファンのためにアナウンスやポスターで呼びかけなければならないのかと思うと、ちょっとかなしい。
そう思う一方で、じゃあ自分はどうなんだと。えらそうに物言いやがって。そう思い、我が身を振り返ると、自分で気を付けているつもりでも、ついつい写真撮るときなど、周囲に迷惑をもしかしたらかけていたのかもしれない。冒頭に少年の話を持ってきたのも、「自分の行動がかれの目にどう映ったか」そう考えはじめたら、身震いが止まらなくなったからだ。
廃線や廃止になる列車を追いかけることを、「葬式鉄」というのだそうだが、3月にまたダイヤ改正があり、既に廃止の決まった列車もでてきている。その時に、また同じような騒動が起きるのか、あるいは平穏無事に有終の美を飾れるのか、それは鉄道を愛するファン一人ひとりへの課題なのかもしれない・・・と格好良く終わらせてみたりする。