これらは、帰宅途中の電車の中で見られる光景なのですが。
乗り換えの駅で、電車のドアが開いたと同時に、降り立った人が、ダービーさながら一斉スタート。そして「ドタドタ」橋を渡り、反対のホームに待機している始発電車に乗り換える。始発なので、シートもがら空きなので、文字通りのイスとりゲームが毎夜繰り広げられる。
遅い時間になると、年度の変わり目でもあるからか、酔客も非常に多い。ホームで騒いだりする輩もいるが、「ごぉらぁ、ひどにぶづがっでおいでごめんぢゃないだろぉぐあ」と、発泡酒片手に呂律もちょっと怪しいサラリーマンがほかの乗客を「ガミガミ」叱り飛ばすのもいる。ああいうのには絡まれたくないなぁと思いつつ、気の毒な方だなぁと、少しだけ同情してみたりもする。
それとは逆に、なんだかよくわからないが、ドアの前で「ベタベタ」している若いカップルも多い。ただそれだけなら別にいいのだが、駅でドアが開いている時にふざけて男性が女性を引っ張って降ろそうとする。それも発車直前のドアが閉まる直前に。別に酔っているわけではないらしいが、子供じゃないんだから、そういうことは家帰って好きなだけやってもらいたい。危ないし、電車の遅れにもなるし。
そして、今日は土曜だったので、休日出勤の帰りの電車は空いていた。ぼくの隣りに学生さんが座っていて、数学の教科書か参考書を読んでいるのだが、どうも動きが怪しい。ページを一生懸命めくっているのだが、目がトロンとしているし、上半身も前後左右に大きく揺れる。極度の睡魔に襲われているのだろう。
そこまで疲れているんなら、勉強しないで眠っちゃえばいいのに、とも思うのだが、それでも本の中身を覚えようとしている。でもついに、電車が動き出した瞬間から「ウツラウツラ」船を漕ぎ出した。で、駅に着くたび「はっ」と目が覚める様子なのだが、また動き出すとこっくりこっくり・・・ま、このへんはぼくも時々あるんでね。
余談。友人からメールを受け取った。メールには、電車内での痴漢騒動の現場に出くわしたとのことだった。被害者を疑われた男性を心配していたが、その後ニュースにもなっていないらしいので、結末は分からずじま。
そんなエピソードから、電車内、それも夜遅い時間での車内マナーというのもすこし考えてみようかと思い今回のコラムを書いた。以上。