ちょっと聞きますが あなたは僕の奥さんのzeroさんですか?
はい そうですよ!zeroさんですよ!
ここはどこですか?
ここはとしさんのおうち 広島の家ですよ!
今朝の会話です
4か月に及ぶ入院生活。前立腺癌の手術2日後 思いもよらぬ心筋梗塞 脳梗塞 再度脳梗塞 加えて胆のう炎で肝臓に膿がたまり 中部で膿を抜くため リハビリは予定を大幅に超えて遅れた。やっとの思いで リハビリ病院に転院できたものの すぐさま12月 院内コロナ拡大で隔離・リハビリストップ 明けて1月 としさんと同じテーブルで食事をしていた人がコロナ感染、としさんは濃厚接触者でまたしても面会謝絶 隔離 数日後としさんコロナ感染者に!
その時すでに としさんの不安言動が 電話を通して伝わってきていた。感染から10日間は別室で完全隔離。もちろんリハビリはストップのままで、職員も感染者に触れることは禁止されているようで、防御服に身を固めたスタッフは 最低限の声かけ 車いすに移乗もなし もちろん食事の介助もなく 尿道管を入れられ 左半身麻痺の視野狭窄の身の としさんの心は 完全に壊れていった。
強硬退院させて いったん落ち着いて 安心した としさんとわたし。リハビリストップの影響は大きく つかまり棒をもって立てていたのが 難しくなってきていた。
それでも 家に帰ったという安心感は大きく 好きなビール 日本酒 を欲して 乾杯したのは10日ころまでだったろうか
私の腰の悪化もあって デイケア デイサービスの体験があり
としさんにとっては またしても 我慢・我慢の長い長い いちにち。
今まで ギターを持ってボランティアに通っていた場所に 拒否できない 忍耐の一日
一度芽生えた 認知機能の低下
認知症になる以外 としさんの心の平静は ないのかもしれない
としさんの 趣味は ギターを持ってボランティアに行くこと・カメラをもって山野草の花の写真を取りに行くこと・その花の写真でカレンダーや本をパソコンで制作・花ブログ・そして大好きな車の運転
視覚狭窄で 左半身麻痺のとしさんは それら すべてを あっという間に 失った
痛みと 絶望 だけが 残った
朝食の後
♬~ゆうや~けこやけえの あかとんぼ~~おわれ~てみたの~わあ~いつの~ひいか~🎵
わたしが 歌い始めると
ギターを貸して!!
机に置いたギターを・・・
しばらくすると 紙に・・・
おんぷを書いていた
マッチ箱 かして!!
なぜ?? と思いながら 渡すと・・・
これじゃあない るズムをとる
しばらくして
マッチ箱ちょうだい 喫茶店にあったようなマッチ箱!!
これかな??
薄い箱のマッチ箱
やっとわかりました 中指と親指で喫茶店のマッチ箱を持ち 人差し指ではじいて 両手で リズムを取っていた昭和40年代
ああ~こうやってリズムをとるんだね!・・・とやって見せると
〇〇さんが 上手だった!・・・と 先輩の名前が出てきました