野の花を添えて、綾便り

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古嶋の旅の思い出。カルロ スカルパ作品

2014-06-04 16:05:51 | 本のご紹介

古嶋のお庭の紫陽花です。

ブルーの濃い色は、お客様から頂いたお花で

挿し木をしていたら、たくさんつがって、3年目ぐらいで

沢山お花が咲きました。

薄いブルーは、母が挿し木をしたもので、古嶋のお庭の紫陽花は

誰かが持ってきてくれたあじさいです。

いつものお気に入りのお皿に・・・

私が好きな建築家。詩人。カルロ・スカルパ            ブリオン家の墓

30年ほど

昔々のお話・・・

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イタリアの田舎町に。

彼のお墓はある。

設計を任されたブリオン家ご夫妻のお墓の中にある。

 

その村に行くには、田舎の一本道をレトロなバスに揺られ・・・

 

まるで、映画の撮影シーンのようだ。

広々とした畑の一本道。

 

東洋人の見かけは大学生風の女性が二人・・・<24歳だけど幼く見える二人?>

後部座席に座っている。少し不安げな二人。

そのバスはまるで可愛い映画に出てきそうなバスで・・・

道は舗装されていなくて・・

バスの客の肩は、左右に揺れている。

乗客は、素朴な村人たちで、遠くから来た客人を気にしているようすだ・・・

少し視線を感じるが・・・暖かな人懐こいひとみだ。

<どこさいくんだ?>

そんな感じで質問を受けた。

イタリア語はわからず、六か国語の辞書が頼りの

女は度胸と直観力の旅だったが・・・

なんとなくそういっているような?

スカルパの建築写真を見せて、ココと・・・指さす

<もうすぐだべ・・・>

と窓の外を指さした。

きっとみんな乗客は知っていた。

私たちの行く先を・・・

ゆらゆらと揺れる乗客の肩がしずかにとまり・・・

バスが停車した。

満席ではなかった小さなバスの乗客のすべての人たちが・・・

私たち二人に注目した。

その笑顔はみんな誇らしげであった。

それで、ここが彼の眠るブリオン家のお墓のある場所だとわかった。

みんなの暖かな視線を感じながら・・・

バスを降りた。

きっと私たちのような旅人が沢山訪れている場所なのだろう。

 

この写真集は古嶋のお店にありますので、ごらんください。

 

いつも、条件反射のように、この本を読み終えると

あの時の、村人の誇らしい笑顔をおもいだす。

 

始めは社会に認められていなかった彼の作品は、

後に、磁石が吸い寄せられるように世界中から、いろんな人々が

訪れる作品となっています。・・イタリアの片田舎のお墓

あの時の、誇らしい笑顔の村人が、彼の本物の成功を物語っている。

 

スカルパは日本が大好きで、桂離宮に影響を受けたそうで

彼の設計した美術館や、ディテールは日本を感じさせます。

彼は日本滞在中に、日本で亡くなりました。

有名な方なので、図書館にも資料があると思います。



2 コメント

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素敵すぎ (かおるこ)
2014-06-06 08:59:34
イタリアに行ったことがあるんだね
お墓にいくまでのバスの風景がジブリの画像で私には見えましたU+1F33BU+1F68C
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同じです。 (古嶋)
2014-06-09 22:54:28
ジブリいいね。この記憶を絵にしてみたいね
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