対局日誌

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棋書評「囲碁名人戦好局集」

2011-10-11 23:15:15 | 棋書


囲碁名人戦好局集」(誠文堂新光社)

1976年に名人戦の主催者が
読売新聞から朝日新聞に移った後、
1996年までの20年のタイトル戦の中から、
好局を選びまとめた打碁集。
記述は谷口牧夫。

登場する対局者は石田芳夫、大竹英雄、林海峰、坂田栄男、
趙治勲、加藤正夫、小林光一、淡路修三、武宮正樹の9名。
その中で特に5連覇した趙と7連覇した小林、
そして「名人戦男」と呼ばれた大竹の登場回数が多い。

収録数は28局と十分で、まずは不満はない。
ただ期によっては面白い対局が続いたシリーズと、
逆にいま一つ盛り上がりに欠けるシリーズもある中
1期ごとに最低1局、多くても2局というシバリがあるので、
必ずしも好局ばかりとはいえないと思う。

また解説も非常に淡白で最低限ギリギリ。
棋譜は6譜前後で分けられているが、参考図も同数程度。
文章量も少なく正直、私の棋力では十分に堪能しきれたとは言えない。
加えて「名人戦」という括りは人をベースにするにしても、
時間を軸にとらえるにしても前後の対局の関連が弱い。
そのため1局ごとの印象が薄くなってしまった観がある。


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2 コメント

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もっと、厚いの希望 (きゃれら)
2011-10-16 10:26:19
 名人戦は、囲碁を始めたころ新制度第1期だったので、この本のどの対局も何度も並べた覚えがあり、とても懐かしい気持ちになります。おっしゃる通り、その期の他の対局も並べたくなるばかりで、先日1976年版の囲碁年鑑をちょっと高いのに買っちゃって、第1期のリーグ戦から並べ始めたりしています。
 もっと厚い(そしてきっと高額)本でも買っちゃうなあ。まったく客観性のない意見ですが。
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分量 (GO!)
2011-10-17 21:09:21
局数か解説量かどちらに比重を置くかですが、
両方とも中途半端な内容かと思いますね。
個人的にはもうちょっと解説の内容を充実させれば、
もっと面白い本になったとは思うのですが。

自慢…ですが囲碁年鑑は2000年を除いて
1976年版から全て揃ったので、
他の名人戦の棋譜も並べようと思えば出来るのです(えへん)。
よってどちらかというと解説が充実して欲しかったですね。
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