「李昌鎬名局撰集」の下巻が書店に並んでいた。
これで全巻が揃ったことになる。
収録は1994年春~1995年春にかけての
李昌鎬プロが獲得した16のタイトル戦と、
第3回真露杯(農心杯の前身)での棋譜。
ただし中巻と同じく、真露杯で負けた棋譜は未掲載。
思ったより収録期間が短いが、
その1年ほどの短い間に国内とはいえ、
16ものタイトルを獲得していることに驚かされる。
今、上巻を並べているが、それも踏まえて
上巻、中巻での紹介の際に書き漏らしたことを箇条書きで記すと、
・見た限りでは獲得、防衛したタイトル戦のみ収録。
恐らくタイトル戦に登場するも、獲得できなかったものもあるはず。
・よって「名局撰集」ではなく「獲得タイトル撰集」とすべきか?
【追記】原題は「Lee Chang Ho Title Myungkookjip」=「李昌鎬タイトル戦名局集」?
それでも獲得だけで40から50に及ぶのだから凄い。
・参考図の大きさがバラバラで、配置も悪く見づらい。
中にはものすごい小さい全局図に長手数が記されていたりする。
・ところどころに掲載されている写真が良くない。
特に下巻で「半目の李昌鎬」の写真が掲載されていたのにはビックリした。
半目(はんもく)じゃなくて半目(はんめ)ね。
個人のスナップ写真じゃあるまいし…。
細かいところはまた機会あれば。
総合してみると、こういう本こそ
A5サイズで出版したほうが良かったのではないかと思う。
韓国で出版した本をそのまま出した感じが凄く惜しまれる。
ともあれ90年代前半の李プロの碁をこれでカバーできるのは満足。
21世紀以降は韓国囲碁年鑑で我慢するとして、
是非とも90年代後半の李昌鎬プロの棋譜や、李セドルプロの打碁を
より洗練された形で出版して欲しいところである。
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