MYCOMから
「韓流 囲碁が驚くほど強くなる本 ~誰も言わなかった38の法則~」
が刊行。
薫鉉プロ、李カン求氏による共著で、翻訳者は洪敏和さん。
この方らしい。
巻末の訳者紹介の欄でメールアドレスも公開しているので、励ましの言葉を贈りましょう(笑)。
ただしタイトルは原著の訳かどうか不明だが、不適切。
サブタイトルの「法則」に至っては、らしきものはどこにもない(汗)。
基本的には1996年末から1998年初頭に日韓で打たれた対局のうち、一局をピックアップ。
薫鉉プロがその中の面白そうな局面を解説して1テーマ、という流れになっている。
李カン求氏がインタビュアーで、対話形式。
テーマは大局観や好手の発見法、ヨセのテクニックからポカまで多彩。
合間にプロの囲碁観や日常、棋士評などが語られる。
呉清源プロの「21世紀の碁」をどう思っているかなど、率直に語っていて非常に面白い。
「客観的にみて劉昌赫プロの力は、王立誠プロより上」
などの評は、日本では聞けまい。
また解説も変にアマチェア向けのレベルダウンはせず、プロのストレートな見解を述べているので内容が濃い。
ただ紹介文の「アマの知らない上達法」云々のくだりは、インタビューの枕やオチに、サラッと語られる程度なので過剰な期待はしない方が良い。
約10年前の棋譜の解説というのに、不満の向きがあるかもしれない。
周鶴洋辺りがようやく頭角を現し始めた頃で、李セドルや朴永訓といった棋士は当然出てこない。
これは原書が、1997年頃の「週間囲碁361」という雑誌(?)での連載をまとめたものだからと理解されたい。
対話形式ゆえ文章が多いに関わらず、図も豊富なのは良い。
ただ全て全局図なので、部分戦の話が多いのにかなり小さめ。
私は気にならないが、年配者からはここにも不満が出るかも。
取り上げられた対局の棋譜を、2譜に分割して巻末に全て掲載したのは至り尽くせり。
棋譜集と考えてもリーズナブルで、この辺はかなり評価が高い。
全体的に棋書に珍しく充実しており、初めて手にとったた時は興奮のあまり、
「『韓流』という言葉に拒否感のない、有段者は迷わず『買い!』」
という紹介文を載せようかと思ったが、上記のような欠点もあるので多少は迷った方が良いか(笑)。
出来ればもっと早く、翻訳されて欲しかった。
ただ今年発売された本の中では屈指の面白さであることは間違いなく、値段以上の満足が得られる一冊だと思う。
「韓流 囲碁が驚くほど強くなる本 ~誰も言わなかった38の法則~」
が刊行。
薫鉉プロ、李カン求氏による共著で、翻訳者は洪敏和さん。
この方らしい。
巻末の訳者紹介の欄でメールアドレスも公開しているので、励ましの言葉を贈りましょう(笑)。
ただしタイトルは原著の訳かどうか不明だが、不適切。
サブタイトルの「法則」に至っては、らしきものはどこにもない(汗)。
基本的には1996年末から1998年初頭に日韓で打たれた対局のうち、一局をピックアップ。
薫鉉プロがその中の面白そうな局面を解説して1テーマ、という流れになっている。
李カン求氏がインタビュアーで、対話形式。
テーマは大局観や好手の発見法、ヨセのテクニックからポカまで多彩。
合間にプロの囲碁観や日常、棋士評などが語られる。
呉清源プロの「21世紀の碁」をどう思っているかなど、率直に語っていて非常に面白い。
「客観的にみて劉昌赫プロの力は、王立誠プロより上」
などの評は、日本では聞けまい。
また解説も変にアマチェア向けのレベルダウンはせず、プロのストレートな見解を述べているので内容が濃い。
ただ紹介文の「アマの知らない上達法」云々のくだりは、インタビューの枕やオチに、サラッと語られる程度なので過剰な期待はしない方が良い。
約10年前の棋譜の解説というのに、不満の向きがあるかもしれない。
周鶴洋辺りがようやく頭角を現し始めた頃で、李セドルや朴永訓といった棋士は当然出てこない。
これは原書が、1997年頃の「週間囲碁361」という雑誌(?)での連載をまとめたものだからと理解されたい。
対話形式ゆえ文章が多いに関わらず、図も豊富なのは良い。
ただ全て全局図なので、部分戦の話が多いのにかなり小さめ。
私は気にならないが、年配者からはここにも不満が出るかも。
取り上げられた対局の棋譜を、2譜に分割して巻末に全て掲載したのは至り尽くせり。
棋譜集と考えてもリーズナブルで、この辺はかなり評価が高い。
全体的に棋書に珍しく充実しており、初めて手にとったた時は興奮のあまり、
「『韓流』という言葉に拒否感のない、有段者は迷わず『買い!』」
という紹介文を載せようかと思ったが、上記のような欠点もあるので多少は迷った方が良いか(笑)。
出来ればもっと早く、翻訳されて欲しかった。
ただ今年発売された本の中では屈指の面白さであることは間違いなく、値段以上の満足が得られる一冊だと思う。
http://plaza.rakuten.co.jp/das53jp/diary/200708100001/
これであと一人ぐらい評価があれば、辛口碁レンジャー絶賛の一冊ということになりそうです。
対話形式にしているのもうまくいっていると思います。
今読んでいる最中ですが、李昌鎬九段のヨセについての解説には感動しましたよ。
ひとつひとつのテーマのページがもう少しあって欲しい気もしますが、それくらいが丁度いいのかもしれませんね。
棋譜もそれほど長手数のものではないし、並べてみたくなりました。
ただちょっと心配があるとすればチョプロの独特の語りに、馴染まないファンもいるかもしれないということですね。