対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

囲碁の唯一の欠点

2007-01-13 23:55:55 | 将棋
正官杯で万波佳奈プロが連勝。
久々の朗報に、しばし身を委ねたい。

何がツライって、世界戦で勝てない日本棋士をみることほど囲碁でつらいものはない。
これさえなければ、「囲碁の始めて良かった」という気持ちを妨げるものなど、何もない。
段位制度や普及への不満だって、囲碁を楽しむ分には全く関係ないのだから。
半ば勝てないことのとばっちりの形で、他への不満を募らせている部分すらある。

将棋しか指さなかった時は、「囲碁界は世界に広がっている」ということが羨ましくて仕方なかった。
当時の将棋界は「横歩取り8五飛戦法」と「藤井システム」が席巻しており、その激しく、詰みまで細かく研究されている様に、プロのみならずファンも閉塞感を覚えていたところだった。
将棋はいきつくところまで、いってしまったのではないか、と。
それだけに、尚更囲碁界が華々しくみえたものだ。

しかしこれは正に「隣の華は赤い」の類だったと、今になって気がつく。
当時の私に声を掛けられるならば、
「プロ囲碁界は、ほっといた方が良いよ」
というだろう。
もっとも他にもっと伝えなければならないことが、あるけれど…(汗)。

勝負事だから別に日本がNo.1でなくても、それはそれで「悔しい」という以上でも、以下でもない。
棋士に対しても「頑張れ」としか言いようがない。
やるせないのはそれを題材に、過去の囲碁の歴史が否定されたり、国同士の比較になったり、果ては「日本の棋譜なんて無意味」などという人が出てくること。
「勝った棋譜」が「良い棋譜」なら、それこそコンピューターに解析でもやらせておけばいいのだ。

そして何よりそれらに大して何ら対策を講じない、あるいは講じているということをファンに示さない、日本棋院がたまらなくもどかしい。
これはサッカーをみている時と同じ感情で、それなら既に十分間に合っている。
特に今は、サッカーだけで十分すぎる!
二重にこういう感情を抱きたいとは、いくらマゾでも思わない。

勝てないのは持ち時間が原因だという。
眉唾だと思っていたが、例えば羽根直樹九段がNHK杯で優勝するのと平行するように、国際戦で持ち直したことや、国際戦に強い棋士がおしなべて早碁に強いということから、あながち的外れでもないかもしれないと、最近は思っている。
それならそれで、例えば日本企業主催の富士通杯や、トヨタデンソー杯や5時間以上の持ち時間にしないのか?
最後の言い訳としてとっておいているようでもあるし、無為であるようでもあるし、それがたまらなく嫌だ。
「囲碁とは3時間で打つものである」なんていう規格になったりすれば、それに猛烈な違和感と失望感を感じるだろう。