対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

厚い碁に開眼?!

2006-09-15 01:55:04 | 雑談
♪ある朝ボクは目覚めて~
♪そして知ったさ~
♪厚く打てる喜び~
♪そして苦しみのことを~

ちょっと厚く打つコツ、みたいなものがみえてきた。
魔境かもしれないけれど。

序盤を厚く打つのは立派。
しかしそれを終局まで続けるとただ堅いだけであり、勝ちにくい。
厚く打つ(それが勢力か地か問わず)場合、その厚みを活かすべくどこかで転換、飛躍する必要があり、そのタイミングや手法に棋力や棋風が問われる。
つまり足早に打ち回す打ち方は上手くいけばワンステップなのだが、厚く打つ打ち方はツーステップ以上。
そう感じたのだ。

その転換の例が加藤先生なら攻めであり、武宮先生なら中地、趙先生なら打ち込みからのシノギだし、チャンホ先生ならエグリやヨセ。

そういうことなのではなかろうか?
そしてその発端の多くは、相手の薄みに対するキリから始まるように思う。

正にその好例と感じたのが、昨日まで連勝を続けていた羽根直樹先生の、農心杯での碁である。
特に9/13に行われた第2局。
「囲碁皇帝」チョ・フニョン先生に対しての白番は圧巻だった。

序盤は厚く構えて、チョ先生に大幅な先行を許す。
それでも直樹先生は慌てず騒がず。
頃合い良しとみるや反転攻勢!
切断につぐ切断!
エグリにつぐエグリ!
分断してもほとんど生きられてしまうのだが、その生きる過程でチョ先生の地はドンドン減少。
いわゆるイジメってやつですか。
凄まじい侵略だった。

後顧に憂いがないと、厚みが遠くてもシチョウ有利だったり、競り合ってもに影響を及ぼすので、多少怖いキリでも案外成立する。
「キリみてざるは勇なきなり」
ではないが、そんな文句が厚い碁にはピッタリ。
厚く打った代償は、勇気を出してバリバリ切っていきたいものだ。

将来に楽しみを取っておく。
いつかの飛躍を胸に秘め、力を溜める。
それが厚い碁の醍醐味。

棋書で何度も読んだ文句ではあるが、それが少し具体化。
ハッとさせたられた初秋の一日であった。