奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

博物館実習(二)三日目

2007年08月02日 | 奈良大学お勉強日記
さて、本日三日目、なかびでございます。
阪和線の事故もなく、無事に到着したからには、
あとは無事に実習が済んでくれればここはクリアです。

本日は、「図録の作成について」の講義をまず受けます。
実際に、この春の特別展の図録がどのような経過で作られてきたのかを
具体的にお話を聞きました。
結構な期間があるわ、と思っていても、実際にブツが納入されたのは
ギリギリになってから、内覧会当日に到着って感じで。
結構ツナワタリですな。

その後、「図録の作成についての実習」ってことなんだけど。
もちろん図録なんて、簡単に作れるものではありません。
そこで、現在来館者に配っているリーフレットやパンフレットで、
展示物から漏れているものを補って、新たに作り直したり、
手直ししたりすると良いのになって思うところをあげる、
というのが実習です。

もう一回、常設展示を見に行って、そこと、
リーフレットに描かれてないものをチェックして、
これを追加したらいいんじゃないか、これは削ってもいいんじゃないか、
などをわちゃわちゃと班ごとに討議。
そののち、実際の紙にそれをざざっと描いてみて、
班ごとに発表です。

以上で、午前の部が終了。
昼食をとって、受付脇のミュージアムショップをうろうろしていたら、
なぜかその場に不釣合いなガチャガチャがあるではありませんか。
見れば、中身は「埴輪」だの「土器」だの「土偶」だののミニチュアが入っている様子。
なんだか、それに惹かれてしまった我々は、大人であることと、
奈良大生であることも忘れて、ガチャガチャの内容に一喜一憂。
私が出したのは、弥生式土器で、この場でそれを出したことは
有る意味正統派なんだけど…いかんせん地味で意気消沈。
それをセミナー室に持ち帰ったら。
他の人も結構それ、買っていて(!)
自分が出したミニチュアを並べて全員での記念撮影大会が挙行されました。
あーあ、何をやってるんだ、ワレワレハ★

気を取り直して午後開始です。
午後は「資料の取り扱い・展示」について。
博物館に「なんだか判らないものが出てきたんだけど調べてくれない?」
と相談者から何かが博物館に持ち込まれたら…という設定でロールプレイング。
時間が限定されているので、講師側から三名の人が指名されて、
それぞれに、軽妙な語り口で「エセ学芸員」を演じ切っていただきました。
その後、ではその場合の必要な事柄は何があるかを列挙して、
班ごとに再びディスカッション。ホワイトボードに必要事項を書き出しです。
うーん、なるほど。結構いいところ抑えてんじゃん>我々。

そして、いよいよ展示の実習です。
昨日案内していただいた地下収蔵庫の内容物を、
あるテーマを設定して、それに添った資料を三点選び出して、陳列するという実習。
選んだのち、レイアウトして、説明文入れてみなさんに見ていただきます。
うちの班のテーマが「収穫の後のまつり(の後の宴会)」だったもので、
酒を入れる壷と、ご馳走を載せる高杯と、酒をつぐ碗をチョイスして、
L字にレイアウトして、欠けた部分にキャプションをまとめて入れたと。
これ、高杯に色紙で食べ物風な何か…を載せたのが不評だったんだけど。
(すまんの~載せたいといったの、アタシだ)
それ以外はおおむね好評で、特に、キャプションと現物の配置がいいって
褒められたりもしたんだけど、「子供向けならば『弥生の宴』なんて言葉
使わないほうがいい。そんな言葉知らないんだから」との厳しいお言葉も。
学芸員はすべての人の感想を聞いていては身が持たないことを体験しました。

そして、時間が押していたので「指定管理者制度」という項目がすっとんじゃって、
学芸員さんたちも集合してきて、本日のまとめ。
何とか無事に三日目も終了いたしました。

は~明日からは、炎天下の実習となるわけですが。
気になるのはお天気。
台風が九州に上陸したけど、さて、進路はどうなんだ?
いずれにせよ前途多難な四日目になりそうです。





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博物館実習(二)二日目

2007年08月01日 | 奈良大学お勉強日記
無事に二日目です。
本日からはJR阪和線信太山から歩いて7分程度の弥生文化博物館で実習。
ちょっと土地鑑があるのと、駅前から歩けるってところが
多少なりとも昨日よりも気分が楽でした。

10時開始で、まずは「弥生博と実習の概要説明」
弥生博ってこんなところですよ…という説明があったのちに、
なぜか再び本日も自己紹介です。
まず、学芸員は来館者と接することも多く、その時の必須アイテムが
コミニュケーション能力ということなので、それを養うべく練習練習ということで。

昨日は時間の制約があったために、一人30秒でって感じだったのだけど。
今日は大体1分くらいで…のつもりが。
やはり、自分語りをすると、どうしても長くなってしまうんだな>自慢も入るし(笑)

ということで、昨日語れなかったこと、語らなかったこと、その他のことも語りつつ、
全員はなし終えたら案の定一時間半近くかかっていました。
予定では11時から12時は施設見学ってことだったんだけどな。

ま、それぞれの人の中にあるものの一端を覗けて楽しかったってのもあるから
あながち無駄な時間ではなったけど。

で、ちょっと早いけどそのまま昼食。
コミニュケーション能力を養うじゃないけど、本日は学籍番号順に班分けがなされていたので、
そのままの状態で一緒にご飯を食べたのですが。
心なしか、会話も弾んでいるようでした。
やはり、これは自己紹介の成せる技か。

食後は、せっかくここまできているのだからってことで、池上曽根遺跡の方を見学に。
炎天下の真昼間だけど、昨日の山登りに比べればなんてことないない。
国道26号線脇に突如出現した大型建造物!ってのを見学して回りました。
環濠集落で、その柱跡などからそこに建っていた建造物を類推して再現してある、
見事な集落で…有る意味、あさってからの「民家集落博物館」にあってもいいんじゃないかと
思うくらいな立派な建物もありました。

そして、13時から再開です。
まずは、午前中におしてしまって入れなかった、バックヤード見学。
収蔵庫や書庫、写真室など地下にある施設を見学させていただきました。
収蔵庫なんだけど、棚にそのままの状態で、『陳列展示』されている資料が
多数並んでいて、こんな感じでOK?ってのが正直なところ。
幸いにも、阪神大震災でもここの収蔵物には被害がなかったようで、
災害対策ってのはほぼしてないとのことなんだけど。
こんなに伸び伸びと資料が並べてあってええのんか?でしたけど。
(ま、土器がメインだから、絵画や紙よりも神経質にならなくていいのかもしれんが)

その後「展示企画・資料調査・借用先との交渉(文章のやりとり)等」
という講義。博物館学のテキストでは散々まとめたおした内容ですが、
実際の博物館でのタイムスケジュールに従った内容での説明で、
こんな感じで、展示企画は進められていくのだということが具体的に示されました。

見に来る方は、半年に一回しか展示が変わらんわいって思っていても、
裏では、物を借りたり、準備をしたり、展示したり、入れ替えたり、借りたもの返したり、
目に見えない部分でものすごーく苦労しているんだってのが判ります。

その後、いったん休憩を挟んで、最後の講義。
「博学連携について」
博物館に学校からたくさん来ていただくためには何をしたらいいのか?って話。
弥生文化博物館は圧倒的に小中学生、中でも小学生の遠足での来館が多く、
その時期というもの、実際に学期中に「弥生時代を学ぶ4~6月にかけて」の
時期が多いとのこと。学校の教科書に弥生博の写真が使われていたりするので、
「ソレ」を見に来て「おんなじや~」っていう児童生徒さんたちが多いんだとか。
で。
生徒児童の入館者増のためにはナニをしたらいいのか?って内容でした。

結局のところ、本日は座学でお話を聞いて、見学をして終わりでしたが、
どうやら明日からは実際に資料とかかわったり、図録の作成を実際にしたりという
「実習」の部分がある模様。
いや、池上曽根遺跡もあることだし、環濠集落内のゴミ拾いだとか、
草むしりとかやらされたらかなわんなあ~とか正直思っていたけど。
何にも、実習らしきこともせず、館内展示ばかりタダで見せていただいているのは
あまりにも「お客さん」だよなあって思っていたので。
ようやく「実習」があることにほっとしてますだ。

これで、ようやく「実習(二)」らしくなってきましたね。
明日ももう一日、信太山行きなので頑張ってくれ>阪和線。
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