奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

奈良を学ぶ★一日目

2010年11月04日 | 奈良検定お勉強日記
行ってきました。久しぶりの奈良。
10月30日に行われる奈良検定の認定プログラム
『舞楽を楽しむコツ教えます』に参加するために。

久しぶりの奈良ですが、岐阜から出かける奈良は初めてだったので、
いろいろ検討して朝イチに自宅から出かけたらいいのではないかと決定。
5時に起きて奈良に行くなんて久しぶりでワクワクしました。

途中までは乗り慣れない在来線を乗り継ぐためちょっと緊張したけど。
京都にたどり着いたらそこから先は、勝手知ったる他人の庭(笑)
いつもは高速バスでたどり着くと朝イチだから、ほとんど無人の京都駅なのに。
その日は観光シーズン真っ只中で、一杯人がいてワラワラしてました。

近鉄電車で奈良へ入ると、本日の従来の予定の前に一つオプション見学。
元興寺禅室の屋根裏探検隊~♪に行くのです。

punipuniさんとyumekoさんに混ぜていただいて禅室の屋根裏探検です。
集合時間までに受付を済ませ、10時半から見学。
まずはヘルメットと懐中電灯を渡されます。
おお、人生初めてのヘルメット体験です。その姿はまるで現場監督。
お互いの姿に爆笑して記念撮影などします。

そしていざ「現場」へ。
仮ごしらえの階段を上ると、未知の世界。
禅室自体は以前、影向堂には入ったことがありますが、もちろん屋根裏は初めて。
というか、屋根裏を公開すること自体がお初なので、1300年祭様様です。
屋根は四室に分かれていて、まず第四室で説明を受けたのちに第一室方面へ移動。

屋根裏では、元祖・法興寺の頃・天武朝の頃・奈良時代の頃の部材が
あちこちに使われており、昭和の時代に行われた補修の頃の部材には
節が入ったり、ちょっとお粗末な木が使われてました。
昔はよい材木が手に入ったのに、時代が下るに従ってどんどん良い木が
入手できなくなったんだなあと判ります。

あと、ドラキュラが入っていそうな西洋風棺おけにぎょぎょぎょ。
なんでも、昭和の頃にこの寺を復興しようと尽力した和尚さんが
外国で客死され、その亡骸を納めて帰国したのがこの棺おけなんだそうな。

その坊さまというのが辻村泰圓。
元々は宝山寺の坊さんでしたが、荒廃している元興寺を再興させようと奮闘された方です。
この方は世界を股にかけて飛び回っていたけど、アメリカへ行ってるときに
亡くなってしまったため、彼の地の棺おけに入って帰国されたというわけ。

ということで帰国して仏式にのっとって葬式はしたはいいけど、
ご遺体を収めてきたその棺おけは捨てるに捨てられず、
処分に困って屋根裏にあげてまえ!ってことなんではないかと…。
(一般家庭においてもよくある話)

しかし途中、面白半分でかぶっていたヘルメットが役に立つことこの上なし。
足元に注意しつつ歩くのだけど、そうなると頭上への注意が散漫になる。
珍しいものに出くわして、そこへ向かって突進するたびにガン!ゴン!
メットは伊達や酔狂でかぶってるわけではないのでした。

はーオモシロかった。
終了したらまだ11時半前で、少し早いけど昼食をということになり、
サンルートホテル近くの「ヒサゴ屋食堂」にて”牛すい定食”を食べました。

牛すいって何ぞやといえば、牛すい≒肉吸いでして、
肉吸いを簡単にいえば「肉うどんのうどん抜き」(笑)
これ、関西というか、大阪、もっといえば、難波名物です。
詳細はこちらでどうぞ↓
http://r.tabelog.com/osaka/A2702/A270202/27002763/dtlrvwlst/465868/

ウワサには聞いていたけど、出汁がきいてておいしかったです。
久しぶりに卵かけご飯もおいしくいただきました。
汁も残さず全部完食!はー満腹だぁ。

それからようやく本日の最大の目標である「春日大社での講座」へ向かいます。
本日の内容は「舞楽を楽しむコツ教えます」

申し訳ないのだけど、舞楽というのはどういう風に見たらよいのか判らん。
おん祭りで寒い中ただ突っ立って見ているだけの舞楽の数々は、
どんなことを、どんな理由で、どんな意味を持って踊っているのかさっぱ判らず、
長時間見ているとちょっと退屈になってしまって、
そのうち寒さに耐え切れずに帰っちゃったことがあるので。
ならば、そのコツとやらを教えてほしいなと。

まずは舞楽についての講話と解説。
雅楽の元となった楽器はどこから伝わってきたのかとか、
平安時代に治部省に雅楽寮が出来て、三方楽所(さんぽうがくそ)ができたとか、
明治維新には三方楽所が解体され、宮内省(庁)楽部ができた、とかとか。

いろいろ聞いたんですのよ。
御旅所に置かれる巨大なダ太鼓は二つあり、その見分け方としては、
巴紋&金色&龍の太鼓は左側の太鼓で、
二つ巴&鳳凰&銀色は右側の太鼓とか。
雅楽は音程をとるのが難しいので、その音を合わせることを「音取(ねとり)」というとか。
(余談ながら、『某ヘキサゴン』では、雅楽を演奏する前に行う音あわせのことを
なんというかという問題では、答えは「打ち合わせ」ってなってた←現在も使うね)

しかし、しかしだ。
私が知りたいのはそんな細かなことではなくて、舞を見て楽しむほうなのだけど。

その後は舞楽装束の鑑賞。
ベースとなる衣装は、役人が着ていた袖のある、平安貴族が着てそうな上着。
そこに、よだれ掛けのような(をい)飾りを付けるのだけど、その飾りというのが
貫頭衣よろしく、長方形の布の真ん中に、丸く穴を開けた生地だったというのが衝撃的でした。
カントウイは現代にまで生き残っているのだな。

そしてその衣装の着方を実演してもらうのだけど、
面をつけるときだけは、モデルの方が退席しました。
それはやっぱアレですかね。
面を付けたら「別の人」というお約束があるから、
変身シーンは他人には披露してはいけないってことなんでしょうか。
(仮面ライダーのように、変身!って見せるようなことは謹まねばならんのかも)

その後、本来であれば若宮社に移動してから舞の奉納を見学する予定でしたが、
朝までの雨により野外での舞楽はムリということで、場所を移さず会場にて実施。
躍動感溢れる動きではない、所作が一つ一つ流れるような連続技で、まるで太極拳。
ありゃ動き回るよりもキツイんじゃないだろうかと思いました。

舞楽の方はお一人での舞いでしたが、
雅楽の方は四名入られて、その生演奏つき。
どっちかっていうと、舞楽よりも雅楽生演奏にかぶりつきになってました。

結局、どこをどう見たら舞楽自体を楽しめるのかはよくわからんままなのだけど(をいをい)。

蘭陵王(らんりょうおう)と納曽利(なそり)は、大和舞に属し、
おん祭りの中で行われる競馬でどちらが勝ったかによって
蘭陵王が先に舞われるか、納曽利が先に舞われるかが決まるとか。

そーゆーキマリごとがあって、見る人が見れば「ああ、今年の結果はそうだったのね」
というのが判るらしい。ツウならではの楽しみですな。
(私はそこまでは達してないけど)

講座終了後は修了証をもらって、次はお寺めぐりです。
まずは不空院へ。
新薬師寺へ向かう途中にあるお寺で、いつもは開門されてないのだけど、
今回は1300年記念で開いてました。

ご本尊は不空羂索観音さま。
東大寺三月堂、興福寺南円堂とともに、三不空羂索観音といわれているとか。
今は無くなってしまっているけど、ここには八角堂があり、それは興福寺の南円堂が
建てられる前にこの地に空海が建てた、試みの八角堂らしい。

通りから見てはいたけど境内には
「えんきりさん」と「縁結びさん」の神さまをお祀りしており、
そのことから「駆け込み寺」としての機能もあったらしい。

さてお次は新薬師寺。
いつもは境内のどこかにいる猫がいるのが、今回は見かけなくてちょっと残念。
でも、香薬師如来立像の写しが公開されていたので、じっくりとご対面。
普段は庫裏の隣の香薬師堂におわすのが、
今回は特別に本堂のバサラのお膝元におでましになってました。

第二次世界大戦のさなか、盗難にあって行方不明になってしまった仏様なのだけど、
この写しが作られていたので、それを特別に公開。
飛鳥の金銅仏らしいふくふくとしたお顔で、ああ、現物はいまどこに。
(時節柄、供託されて大砲の弾になんてなってなければいいのだけど)

あと、何故か「おたまさん」を拝めるラッキーなハプニングも。
おたまさんとは俗称ですが、影清地蔵尊の体内から
昭和59年に発見された裸形のお地蔵様で、まっぱだかです。
ゆえに、ミケランジェロの像よろしく…(以下略)ってのが”その名”の由来。
別料金で会える(笑)と思ったんだけど、何故か今回はそのようなことを
言われなかったので、これもある意味特別公開ってことか?

無事本日の寺めぐりを終了です。
しかし今日は土曜日。
短い奈良の夜でも、今日は奈良博が7時まで開いている日だ!
ってことで、ぎゅうぎゅう盛り込みツアーとしては最後の最後に正倉院展を組み入れ。

レイト観覧だと、料金が安くなる&おまけがもらえるということで、17時半近くになると
レイトに並ぶ人の待ち行列が出来てましたが、そんなヒマはないとばかりに
さっさと観覧券を握り締めていざ出陣!

今回の目玉はなんといっても「螺鈿紫檀五弦琵琶」(呪文のようだ)
思ったよりも第一室の入り口付近が混んでないなと思ったら、
琵琶が部屋中央にあって、それを一番前で見るための渦巻状の行列が出来てました。
一番前で見られるまでに一時間待ち?
はあ~?
裏面はその行列に巻き込まれない方向からちゃんと見えるし、
表(弦が張ってある方)だって、近くまでいけるスペースはある。
何でみんなこんな行列に並んでいるんだ???

今年は、第一室の左奥が吹き溜まりになってなかったのはこのせいかも。
まあいい混雑整理対策なんではないでしょうか(笑)
私はサクサク進んでほかのモノを見学します。

「スッポン」とか「色絵紙」とか「リボン付きバレエシューズ」とか
夏休みの宿題でよくやった、歯ブラシと網で浮き出させた写し絵とか興味深かったです。
昔から婦女子はレターセットとか、手漉き和紙とか、匂い袋とか好きだったんだなあ。
あと、道鏡の親筆ってのは「あら、あんがい××な字だわ」とか思ったり(笑)

一時間半ほど宝物を堪能して。
知識で頭を一杯にしたあとは、腹を一杯にすべく「ジェントリー」へ。

ここでねーさんたちのワインを意地汚くも味見させてもらいつつ、
ピザやパスタを上品に食べ(笑)
奈良ばなしに花をさかせ、奈良検定の将来に想いをはせたのでした。
むふふふふ~。

そして本日のお宿は奈良では珍しいゲストハウス>ウガヤゲストハウス。
外人さんに話しかけられたらどうしよう…とか思いながらチェックインしたのに
ベッドに案内されたら、すでに他の方は寝ておられました。がっくし。

バスタブは使用禁止でシャワーのみなので、例によって銭湯へGO!
宿から2分ほど西へ行ったところで、夜11時まで営業のはずなのに
行ったらばーちゃん連中に、
「ねーちゃんあんた一人やからハヨ入らなアカンで」
「タオル持ってんのか?」
「洗面器はそこの持ってってな」と散々いじられたよ。
タイルも天井もきれいなお風呂で、電気・泡・バスクリンと多種あり、
サウナもあって大変キレイ。気に入った~。

朝が早かったので宿に帰ってゴロンと横になったら、すぐ眠れましたわ。
明日も楽しい一日が待っております。

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2 コメント

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そこ?(笑) (かるほ)
2010-11-13 00:45:19
独楽さん
どうやら琴線に触れた箇所はゲストハウス?(笑)

四列シート高速夜行バスで弾丸ツアーするようなヤツですから、
ゲストハウスくらいなんでもないと思っていましたが、
なかなかこれは手強いですよ★

その昔、スクーリングでユースホステルに三週間いましたが、
あんときも二段ベッドでプライバシーないし、結構しんどかったなあ
というのを思い出しましたわ。
年齢うんぬんというよりも、相部屋NGの独楽さんには、
そういう点ではかなりしんどいのではないかと思います。

お宿レポート書いてみましたので、どぞ。

http://plaza.rakuten.co.jp/karuho/diary/201011120000/
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ウガヤゲストハウス? (独楽)
2010-11-11 23:46:42
うわさには聞いていたが、とうとう利用者の声を聴ける・・どんなんでした~~?
そのうち泊まってみようかなあ?50代のおばさんじゃダメかしら?
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