奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

上野をうろうろ(トーハク編)

2017年11月26日 | 色々・モシクハお勉強
11月18日(土)

行こうかどうしようかさんざん悩んだ、トーハクの「運慶展」行ってきました。

奈良博で「快慶展」に行って、
トーハクの「運慶展」に行かないというのは
なんとも、まあ、落ち着かない気がして(気のせいなんでしょうけどね)

でもトーハクの特別展って高いんだよなー。
前売り券の時期は過ぎちゃってるし、
ここらへんのチケット屋さんでは前売り券っぽいものは入手できないし。

とりあえず、あたくし奈良博のプレミアムカードを持っているので、それで団体割引料金になるはず!
団体料金ってのは、前売り券と同額だし。
いいんではないかと。

ってことで、あさイチにトーハクに行ってみました。
一時間前で正門前に30人ほどの人が並んでおりました。
あら、前評判ではものすごい混雑みたいでしたけど、
そんなでもないって感じ。(当社比)

奈良博は毎年酔狂会であさイチ行列に慣れているから、
天下のトーハクがあまり並んでいない人にちょっと戸惑い。

しかし並んでいる人たちはすでに前売りチケットをお持ちの方なので、
チケットを買わねばその列にも並べません。
ってことで当日券をまず、買わねば!

とりあえず私は開門待ち一番乗りはできませんでしたが、
当日チケット売り場に並ぶ一番にはなりましたよ。
(それをエバってどうする)

そんなこんなで当日チケット購入待ちを呑気に並んでいたのですが、
横目で見ている入場待ちの列はどんどん伸びる伸びる。

だれも待ち行列整理をしないので、どんどん人の列が伸びて行って、
正門前の場所をぐるり「C」の字に一周する勢い。
チケット発売の窓口もなかなか開かず、10分・20分と時間は過ぎ、
マジ9時半の開門まで売らないつもりか?

周辺のオジサマ・オバサマも口々に文句が出てくる。
「チケットくらい早く売ってくれればいいのにね」
(確かにね。ま、上野駅中で買ってくれば済むハナシなんですけどね。
私の場合、300円ケチって好き好んで並んでいるワケだし)
「そういうところがお役所よねえ」
(いや、役所じゃなくて、独立行政行人ですけどね)
「ここでも並んで、あっちでも並ぶんでしょ」
(それは当たり前なのではないかと…思うんだが)

いろんな突っ込みをしながら、並んでいると、
30分前には係の人がようやく現れて、
待ち行列の列を詰めようと二列に並べてみたり、
当日券売り場の門扉を開けて、窓口の前に進ませてくれたりと少しは進展がありました。

なんてったってチケット購入待ち、1番ですから、アタクシ(威張るな)
チケット購入待ちのグルグル列の先頭に立ちまして、
今か今かとお待ちしましたが、
私がチケットを購入できたのはそれから約30分後の9時27分でした。
(遅いよ!)

私がようやくチケットを買えた頃、すでにチケットをお持ちの皆さんは、
行列解消のため、正門前から敷地内へ入って、平成館の前で行列になっておりました。
慌てて進むと、結構な人が行列を作っており、
そこからまたまた待つことしばしの20分ほど。
私が入場できたのは9時50分くらいでした。

ここで教訓。
トーハクへは前売りチケットはゲットしてから行きましょう!(力説)
前売りじゃなくてもいいから、JR上野駅中のチケット売り場や、
上野公園口すぐのところにあるチケット売り場、はたまたチケット屋さん
などなどでチケットを入手したのち、向かいましょう。

ほら、今までは国立博物館パスポートを持っていれば、
タダ(?)で入れたから、チケットを入手するために行列に並んでで入ったことは
ほぼなかったので、どんな具合かがわからなかったため、
今回は当日券を求めて並んでしまったのですが。

うーん。
団体割引券分のお得感よりも、時間短縮の方を選べばよかったわ、
てか、わたしその日、高速夜行バスでついたばかりだったので、
前売り券も、当日にどこかでチケットを購入することも、できなかったんですけどね。
(ま、いろんな手を尽くして、前もってチケット購入しておけばよかっただけなんですが)

とりあえず10時前には入場できたのでヨシとします。
平成館入って、荷物をロッカーに預けて、身軽になって見学です。

正倉院展でとった杵柄、第一会場が混んでいたら、
第二会場からまわってしまおうかしらんと思っていたけど、
二階に上がったら、会場整理の人に当然のごとく第一会場を指し示され、
今回は順当な順番で見ていくこととしました。

で。
会場に入ったら、
「あら、ぜんぜん空いているじゃん」
なんか拍子抜けです。

いや、まあ混雑しているんですよ、それなりに。
でも思っていたよりもイモ洗いではなく、そこそこ隙間はあいています。
空いたところから見ていけば、割と大丈夫そう。
ということで見学開始です♪

まず出迎えてくれた円成寺の大日如来さま。
何回か現地で見たことがありますが、
いつもガラス越しで、ガラスの反射があり、手で囲って、
周りのものが映らないようにして観る必要がありましたが。
ここではそんなこと、気にしなくても、ガラスもなければ、隔てもない。
そして、背中も見放題!

見仏記番組で、みうらじゅんと、いとうせいこう(ひらながコンビ!)が、
特別に塔内で背中から見ているのを、私が見ていて、「いいな~!!」
って思ったけど。今回はそれ、堪能させていただきました。

奈良検定のテキストでは「運慶二十五歳の最初期作」と書いてあった部分が、
「二十五歳」は正誤表で削られ(生没年未詳だからね)
「処女作」ではなく「最初期」という婉曲な言い回しでまとめられていたけど、
ここではちゃんと「処女作」と書かれていましたよ。

興福寺の木造仏頭や、仮金堂安置の四天王立像など、そこかしこに奈良を感じさせる
ホトケサマがおわして、なんか東京で、奈良を感じる不思議さ。
これぞ、ザ・出開帳ですわな。

法相六僧坐像ではどこかで見たことがありそうなお顔が。
伝善珠坐像さんはどこぞの頑固ジジイのようだし、
伝行賀坐像さんは誰かに似てる誰かに似てる……誰だ、誰だ、あっ小遊三さん!(笑)
いや、この目つき、似てますわよ(ねえ?)

しかし伝行賀さんの身体ではエロ…あわわ、襟元の厚みがものすごくて、
なんでこんなに深く刻んであるのかわからないほど、切り立っているのですが。
何故このような造形なんだ?

そして、静岡・願成就院の国宝毘沙門天立像は、表面がなめらかすぎて、まるで塑像のよう。
顔も、胸も、背中も、腰も、なにもかもがなめらか。
足もとの邪鬼が戟を握っているって造形もスキだったわ。
                                
金剛峯寺の八大童子も可愛かったなあ。
なかでもクリクリ・テンパの矜羯羅童子、
ぽんぽこマゲの制多迦童子は素晴らしく可愛かった。
特に後ろ姿が悩ましい…。

しかし違う感情も。
なんか、制多迦童子さんの後ろ姿に既視感。
風呂上りの私ですか?って体形に親近感といいますか(アハハ)
まっかな肌に、くびれたウエスト。
しかし前から見ると、ぽこんと出たおなかと、たっぷりとした贅肉。
なんだか、自分を見るようでちょっと恥ずかしかったです(謎)
しかし、制多迦童子と自分の体形を重ねるとは本当に罰当たりなヤツ。

そして、なんだかんだいっても興福寺の四天王像の毘沙門天が実にプリティ。
左手の宝塔を目いっぱい高く掲げているその高さの高いこと高いこと。
興福寺の仏様でこんなに目新しい感があるのはなんでだ?
と思ったら、この像が安置されているのが南円堂だから。
10月17日限定公開ですから。
目にしたことがないのかもしれない。
あー、南円堂の公開日に行きたい。

そして重源上人のお姿も…。
「なんでワシまで引っ張り出されなあかんねん。阿修羅連れてきたらええやん」
(いえいえ、阿修羅さん作ったのは運慶さんじゃないですからねー(笑))

そして、最後の最後に来て、来たよ来た来た。
「テントー&リュートー」!!

正確には「天燈鬼」「龍燈鬼」ですが、
わたしのなかでは「テントー&リュートー」
そのうちでも、私は「テントー派」です(笑)

だってあの
「お待たせしました~!来々軒です!
ラーメンとギョーザお持ちしました!」な風情がサイコーなのです(ナンノコッチャ)

肩に担いだ燈籠が「おかもち」に見えるあたりが、もうすでに頭おかしいのですが、
岡本信人以上におかもちが似合うと思うんだな>テントー。

そして、テントー&リュートーには数えきれないほど会っているはずなんだけど、
しかし展覧会で見る時の醍醐味は、背中にあるのだ~!!(力説)

正面からは興福寺国宝館で会えますが、
背中を眺めるのはこういう時じゃないとできない。
そして裏へ回り込んだ私は、もうズキュンバキュンでした(爆笑)

リュートーのブリっとした筋肉質なお尻。
周囲のオクサマが「まあ素晴らしいお尻♪」と感嘆の声をあげておられましたが、
まさにそんな感じ。力士のケツ(をい)といいますか、
油ぬってニッカニッカの笑いが印象的なボディービルダーといいますか。

そして、テントーにいたっては、そのプリティなおケツにノックダウンでした。
前から見ると、虎のパンツか、足通しかって感じの衣装で、
あんまり深く服装については考えたことがなかったんだけど。

後ろに回ってみてみたら、おケツ丸出しの、ふんどしがモロ見えしているという
衝撃的なお姿なのでした。ああ、悩殺Tバックだ!!(笑)

あー、なんかその「ブリケツ」と「プリケツ」にあてられてしまったわたくし、
その狭い会場をグルグルと何周していたことでしょう。
これがアイドルの握手会だったら変態ですし、ストーカーです。
半裸のプリケツ見て、ぐへへ、ウフフってどんな人なんだ>あたし。

嗚呼、テントー&リュートーのおケツが拝めただけで、
わざわざ東京へ行った甲斐があったってもんです。
(そうなのか、本当にそれでいいのか?!)

なんか、もう最終章へ来てこんな、
メガトン級のズキュンバキュンが待っていると思わなかったです。

最後の展示では生き別れ(?)になった浄瑠璃寺の十二神将が、42年ぶりかで
一堂に会することになった場だったけど、なんかすでに舞い上がっていた私としては、
ちょっとフワフワした気持ちのまま頭上の動物見て「あー馬だ」「トラトラ」
とかって出てきてしまいました。

個人的には運慶と快慶なら、快慶派なわたくしですが(そうなんか?)
しかし「運慶展」と「快慶展」ならば、運慶展の方がズキュンバキュンでございました。
もちろん、テントー&リュートーのせいですけど(笑)

あのお尻を二つ見ただけでも本当に行った甲斐がありました。
お寺で見る仏像もいいけど、展覧会で見る仏像もやっぱりいい。
そう感じた今回の展覧会でした。


                                                                                                                                            
コメント (2)
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