本年1月7日からスタートしていた二分脊椎症のSKさん(19歳女子大生)の、基本指圧による排便管理プログラムの経過を報告します。
ご存知のように、二分脊椎症の患者さんは排泄と歩行に障害があります。SKさんもそうでした。そして、それは本当に大きな悩みでした。
ところが治療を始めてちょうど8ヵ月目に当たる9月8日、腹部レントゲンによる腸内検査で明らかな改善が確認され、担当の医師から「お腹の右側に全然便がないというのはいいわね。いい状態よ」という嬉しい言葉をいただきました。まことにもって感無量! ただいま達成感にドップリ浸っているところです。
非常に難しい状態の二分脊椎症への対応でしたので、スタート当初はまさに悪戦苦闘の日々でした。ご両親の人柄と彼女の頑張りに引きずられるような気持ちで、「何としても!」との思いだけで進んでいたような気がしています。
「下痢をした」
「便秘した」
「生まれて初めての長い便が出た」
まさしく一喜一憂しながらの8ヵ月でした。
生後間もなくから今に至るまで、障害との一家の闘いは想像を絶するものがあったことでしょう。いかなる困難にも負けずに助け合ってきた、一家の絆の強さは素晴らしいものだと、感動を覚えて止みません。
排便は便秘でも下痢でも、それぞれ“体を守るための能力としてきっちり使えるようになる”ことを目標に、週2回の基本指圧で対応してきました。今回この朗報を得て、さっそく週1回治療にペースダウンしました。
私なりには、もう少し改善したいと思う部分がありますので、このあとも気を抜かずにシッカリ対応していきたいと思っています。
先日、彼女のお父さんがお米を30キロも届けてくださいました。お祝いの米です。ありがたくスタッフと分けました。
「そうだ! お赤飯を炊こう。いただいたお祝いの米を少し入れて」♪♪♪
写真は炊きあがったお赤飯です。
今後、成人して家庭を持ち、あるいは出産もあるかもしれません。人生のさまざまなシーンで、折に触れ、基本指圧を介して末長いお付き合いになれたら嬉しいと思っています。
今更ながらではありますが、人間の身体に内在する能力を引き出す基本指圧って本当にス・ゴ・イ! もっともっと修練しなければ。いま決意を新たにしています。
そして、たくさんの感動をありがとうございました。すべての皆さんに感謝――です。