「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

椎間孔狭窄の症状が改善

2006年12月03日 | 素晴らしい指圧効果

  四肢が痺れと痛みで…

 指圧歴5年の小学校教諭(女性)Oさん。現在月1回のペースで、疲れを取るため指圧を受けに通っています。彼女の知人である指圧師の紹介で来院され、この11月で 5 年になりますが、振り返ると感無量の様子で、その頃のことをしみじみ話していらっしゃいました。

 当時、春ごろから右手薬指と小指、左手小指の痺(しび)れを強く感じ、また痛みもあったので、職業柄どうしても必要なペンを持っての作業ができなくなり、かなり落ち込んでいたようです。
 この頃、右足親指の爪をヒョウソウで切開し、剥がしてもらったそうですが、その時点で、すでに左右足先の痺れがあったというのです。
 ヒョウソウは、皆さんご存知だと思いますが、手足の指の切り傷や逆むけなどの小さな傷から、菌が感染しておこる炎症性の病気。放置して腱や関節にまで炎症が及べば、指を動かせなくなり、身体中のリンパ節がはれるという厄介な病気です。Oさんは足の痺れに加えて、足全体がガクガクすることがよくあり、何かの拍子に転んでしまうことも多かった、というのです。

 四肢すべてが、“痺れ”と“痛み”と“違和感”で、まともに使えないため不自由極まりなく、いくつもの病院を転々としたそうです。ある整形外科に“指専門科”というのがあり、ここで頸椎専門の科への受診を勧められ、紹介してもらいました。本人の記憶では、頸椎の3、4、7番に椎間孔狭窄(きょうさく)があり、ヘルニアも発症していると言われたようで、「将来的には外科手術が必要」と診断され、かなりショックを受けていました。

 同じ病状で、大学病院で手術を受けた人を、私は知っています。その方は狭窄で頸椎の神経が圧迫され、その影響でだんだん手の感覚がなくなり、箸も持てなくなり、スプーンに替えたがやがてそれも握ることができなくなりました。
 最後には、スプーンを包帯で手に結わえ付けて食事をしていましたが、ついにそれもできなくなって手術となったのです。
  それは頸椎を縦に切り、その中を広げて、神経への圧迫を取り除くという大手術です。

 Oさんはかなり悩んだようで、友人の指圧師に相談して、私のところで治療することになったのです。

  手術を免れる

  当初、2週に1回の施術で様子を見ていましたが、薄紙を剥がすように徐々に改善し、1年経過した頃には手足の痺れも取れてきて、少しずつ施術期間をあけるようになりました。途中、多少気になることはありましたが、そこそこ順調で、今日に至っています。
 Oさんは子供の教育にとても熱心な先生で、早朝から深夜まで、連日目一杯に働いています。子供ともよく遊んだり、走ったりしているので、「今日は筋肉痛です」と言って来院されることもよくあります。
 現在は、かなり頑張って疲れ果ててしまっても、手足に痺れが出ることは全くなくなりました。「外科手術」というひとことに、恐怖を感じていたのがウソのようです。
 年に1回はMRIの検査を受けているようですが、状態が安定しているので、今のところ「手術」の必要はない、と言われていま
す。

 子供たちと楽しく校庭を走り回れることに喜びを感じ、熱血先生らしくますます張り切っている様子で、治療をしている私まで心温まる思いがしています。
  今はこの5年間の身体の変化をしみじみと味わい、「手術をせずにいける!」と自信が持てるようになって、なんのためらいもなく仕事に打ち込める幸せを感じているようです。

 患者さんがよくなっていく喜びを共有できることは、施術者として、何よりやりがいを感じる瞬間です。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ルール違反にひとこと | トップ | 「基本指圧」を目指す方たちへ »
最新の画像もっと見る

素晴らしい指圧効果」カテゴリの最新記事