二分脊椎症患者の歩行に障害が出ることが多いのは、麻痺している筋と麻痺していない筋の力の差が出るからです。「先天性内反足」とは、生まれたときから足全体が内向きで、足首が硬く、正常な形に戻せないという。そこで装具を使って歩くようになります。状況によっては手術をすることもあります。
かねてから相談されていたCちゃんの歩行をチェックしたところ、改善の余地があると思いました。そこで歩行改善をメインにして、指圧を行なってみることになりました。
4月3日から2週に1回の頻度で、8回の指圧を行って様子を見ました。その結果、当初、立位で安定して立ったままでいることが難しかったのですが、わずかに安定した立位を取ることができてきたのです。
毎回、動画を撮り効果を確認しながらの治療は、毎回同じことばかりを繰り返して行っていますから、小学1年生のSちゃんには飽きてしまうのです。撮影毎に、Cちゃんのつまらなそう表情が目立ってきました。とっても元気な女の子ですから当たり前です。撮影後に「さあ、走って!」と号令をかけると、元気いっぱいに走って見せてくれました。
最終日は、面白くもない撮影が終わった瞬間、走ったり踊ったりして、「こんなこともできるよ!」と色々披露してくれました。成長期には、よくないモノも成長と共に顔を出すことがあります。負けずによい成長ができることを願っています。
Cちゃんママは、お腹の指圧を覚えて実践している熱心なお母さんです。以前、整形外科で踵の手術をすることになったときにも、お母さんの力でそれを阻止できた経験があります。治療院には、他にも熱心に子供の指圧を実践している親御さんがいらっしゃります。
コロナ禍で、遠方からの来院が困難な方もあります。わが子を圧すことは素晴らしいのですが、思いが強いだけに、少しずつ強く圧すようになっていく状態を見ることがあります。子供を思う力が、強く圧すことになってしまうようです。優しく、極力無駄な力が抜けた状態で圧すことは、とても難しいのです。
強く圧すと、マイナス効果を生んでしまう可能性があります。家庭で指圧をされるお母さん方は、圧し方のチェックをしてほしいと思います。
よろしくお願いします。