西表島の3兄弟。前回はイニシャルで書きましたが、音読みするとハル君です。彼は次男で小さい頃からお話が上手。私はそれを聞くのが夏休みの楽しみの1つです。去年は、ハリセンボンの話をしてくれました。西表島なればの話を聞くことができ、大自然の中で子供たちが生き生きしている世界を目の当たりにするようで、話に引き込まれていきます。
そばにいる兄弟も話に入ってきて、キラキラした目で一緒に話してくれるのです。周囲の人達からは、ハル君の話には 「ヤマ」 と 「オチ」 がない、と言われているそうですが、まだ中学1年生です。個人的には、彼の話を聞くのがとても楽しみなのです!
今年は、ウツボの話をしてくれました。「ウツボと格闘」 の話です。
ウツボ釣りは迫力満点。50~60センチぐらいから優に1メートルを超すものまであるそうです。ハル君は、もっと幼い頃はウツボを鰻だと思っていました。目をキラキラさせて曰く。
「ウツボは 『エーリアン』 なんだ! 鋭い歯が奥の方にも二重に生えていて、怖いけど釣って格闘するのが面白い! 噛まれたときどうしても腕を引っ込めてしまうけど、そこを頑張ってもっと奥の方に腕を入れると、ウツボが 『オエー』 て、吐き気を感じて噛んだ手を吐き出そうとする。そのときに腕が抜けるから大丈夫!!」
「今まで見た中で、いちばん大きなウツボは5メートル。迫力満点で、この辺りのボスだよ。ウツボは水陸両用で、水の中はもちろん砂浜でもヘビみたいに行くから凄いよ」
「ウツボを釣って引っ張りっこしたとき、僕も頑張ったんだけどウツボの力が強くて、曲がっている釣り針が真っ直ぐになってしまったのにはビックリした。ウツボは白身で、食べても美味しいんだけど、小骨が多くて料理しにくい。だから島の人もあんまり食べないです」
ハル君の話に引き込まれて聞いていましたが…「遊びで一番好きなのは、な〜に?」 「何と言っても、虫取りが大好き!!」 だそうです。ただし、西表島には 「サイカブト」 というカブト虫しかいないし、これはあんまりカッコ良くないから、川越のお祖父さんちに行ったときは、裏の林で虫取りをするのが楽しみだそうです。
自然派ハル君の楽しいお話でした。
西表島のウツボ【「海の家 海の風(ぱいぬかじ)の
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