「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

「母心の豊かなお母さん」に育ってほしい

2009年06月21日 | 分類なし

  基本の圧し方を学び、効果の高い指圧ができるようになったことで、受けて下さる方々に喜んでいただけるのは指圧師としてこの上ない喜びです。   この4月から、縁あって大変熱心なチャレンジのお母さん達に指圧を教えることになりました。毎月第2、第4土曜日の夜、楽しく基本指圧を学ぶことに取り組んでいます。彼女達の目的は、我が子を圧せるようになることです。しかし私の目標は、実はもう1つあります。    

  過日、チャレンジのレッスン中、チーちゃんのお母さんがポロリともらした言葉で、胸が張り裂けそうになり、何も言えなくなりました。  
  チーちゃんが、このところ大腿部内側の張りと痛みを訴えるのですが、私は圧してみて「ある種の好転反応」と判断できたので、経過を見ることにしていました。ところが定期検診の際、担当の医師に痛みを訴えたところ、「緊張硬直(病気)が、進行している」と言われたそうです。チーちゃんとお母さんは、病気が進行しているというその医師の言葉に大変なショックを受け、抱き合って泣いたといいます。   
 
通常、「成長期」というのは身体を大きく成長させるだけでなく、身体内部にある「もの」すべてを成長させてしまいます。これは事実です。例えば、近視の子どもがいたとして、この子の身長が急に伸びたりすると、内在する近視も育ってしまって進むのです。ですから、医師は成長期にあるチーちゃんに痛みがでたことで、“即病気が進行した”と判断したのが容易に推測できました。    

  指圧ができるようになるということは、受け手の身体を良い状態に緩めることができるだけでなく、圧した状態で良し悪しの判断ができるようになるのです。圧すことで即安心できるようになる訳です。  
  状態が悪ければ、良くなるように圧せばいい訳ですし、圧してみて好転反応であると判断できれば、例え痛みがあっても一喜一憂することなどはないのです。「圧すことで得られる安心感」までを手にいれられたら、我が子の身体状態を人任せにして、不安・恐怖と背中会わせで暮らす必要はなくなります。 
  自信を待って、我が子と機能改善に向かうためにも、ぜひ指圧ができるようになってほしいと考えています。少々時間がかかりますが、やる価値は十分にあります。    

  かつて、芦田伸介さんという俳優がいました。今はもう亡くなりましたので、若い人はご存知でないかもしれませんが。テレビが一般的になった頃、「七人の刑事」というTBSの人気ドラマにレギュラー出演して、渋い演技と存在感で、見る人を魅了した俳優さんでした。  
  芦田さんはこの番組に出演する3年前、自動車事故に遭い、失語症と顔面麻痺という、俳優としては致命傷ともいうべき障害を抱えてしまいました。医学的に治癒は不可能と思われたそうです。  
  しかし奥様が頑張ったのです。来る日も来る日も、顔のマッサージをし続けたそうです。具体的にどこをどうマッサージしたかは分かりません。しかしなにより高い効果を生んだのは、「愛情」というビタミンであったであろうことは、容易に推測できます。そしてついに「治癒」という偉大な成果を勝ち取ったのでした。    

  この話を思い起こすにつけ、この先き何年かかるか分かりませんが、私が理想とする「母心の豊かなお母さん」を育ててみたい、と基本指圧を通して夢見ています。もしかしたら、それが世の中に大きく貢献することになるかも知れないのです。  
  まずは、コツコツ前に進んでみようと考え楽しみにしています。頑張れ! 未来のチャレンジ・リーダーたち。

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